法海寺

2011-09-06

紹介

現在は全国重点文物保護単位の一つになっている法海禅寺は、明時代に宮廷の御用監太監、李童が、夢の中、白髪の仙人に導かれたという龍泉寺の旧跡に再建された。正統4年(1439年)に着手し正統10年(1445年)に完成した。英宗皇帝が「法海禅寺」の額を書き、宮廷画家の画士官の宛福清、王恕および画士の張平、王義、願行、李原、潘福、徐福林など15人によって壁画が描かれた。都のすぐ近く、宮廷に関わる人々によって作られた中央の当時の水準を知る、中国では数少ない遺構であることがわかる。その後、何回もの修理をへ、大戦中は荒廃したが、1950年代徐悲鴻らの努力で保護された。文化大革命の時は、斧や棍棒をもっておしよせた紅衛兵に対して、呉效魯という大殿の鍵をあずかるお爺さんが、薪を切るのに使っていた斧を持ち必死の形相で立ち、とうとう壁画を守ったそう。しかし堂内中央の三世仏3体、左右側面の十八羅漢、大黒天、李童供養像などの塑像は、この時破壊された。

境内は壁画のある大雄宝殿を中心にシンプルなつくりになっている。山門から天王殿を過ぎ、左右に古柏のある中庭からただちに大雄宝殿に入る。

建築は、三世仏の頭上の天井のそれぞれに曼陀羅があるようにチベット仏教と中国仏教を折衷した珍しい形になっている。

三世仏の背後の衝立のようにしてある壁面には、それぞれ大きな「瑞雲図」が描かれている。

特色

東西の巨大な壁一面には、仏説法に向う十方仏を中心に、四菩薩、六菩薩を左右に描いた「赴会図」がある。上方の空には瑞雲に乗った諸仏・菩薩、地上には松や芭蕉などの木々、蓮、牡丹などの花々が咲き、3筋の水の流れが落ちる最下方は一面に波がたち黄・緑・ピンクの瑞雲がおこり、この場所が「法(のり)の海」にかこまれ霊気に満ちた特別な空間を表していることがわかる。

三世仏の後ろにまわると、先ほどの瑞雲図の後ろにあたる衝立の壁面には、中央には「水月観音図」、向って右には「文殊菩薩図」、左には「普賢菩薩図」が、岩山に静かに坐っている姿で描かれている。

衝立の壁面にしきられ幅の狭い通路の北面を東西に分け、東に諸天を従えた「帝釈天図」、西に「梵天図」を、3つの菩薩図と対称的にそれぞれ中央に向ってゆるやかに歩む形で描く。諸仏・菩薩の顔立は全体的に、優しく女性的。

全体の構成は、よく練られ緊密。複雑な大画面の構成をかるがるとこなしている。近よって見ると華やかな金や宝石などの飾りには、瀝粉貼金(胡粉を盛り上げ金箔あるいは金泥をほどこす)や暈繝(うんげん、段階的なグラデーション)の彩色を使い、的確で精密、細かな衣服の装飾文様は少しの手抜きもない。

観光スポットの入場券

法海寺入場券及び開放時間で入場券:大人は20元、学生は10元。開放時間:9:00-4:30。

交通

地下鉄の終点・苹果園で下車し、311路のバスに乗り、三番目のバス停・模式口でおる。そこから歩いて「法海寺」という標識のある方向に左におれ、承恩寺(重点文物)のある埃っぽい道をしばらく進み、やはり標識を右に折れ、翠微山南麓のなだらかな山道を上る。しだいに人気が少なく空気も爽やかに、松の緑がましていく道を、20分ほどで山門につく。

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