中国の陶器*磁器*ガラス細工

2012-08-13

中国古代の陶磁器の起源は紀元前4500~2500年前にさかのぼる。ヨーロッパで製磁の技術が知られる1000年ほど前に、中国ではすでに精巧で美しい磁器が生まれていた。中国の名が世界に広まる過程で磁器の果たした役割は重要だった。英語のchinaは本来、磁器ろ意味し、その独特の民族文化からも中国の文明を代表するものとなった。磁器の形と装飾は中国文化を映し出している。中華人民共和国の歴史において陶磁器の歴史は重要な一部分であり、科学技術においての中国人の収めた成功や美に対する追求も陶磁器に関する事が多く、各時代において技術と芸術の特徴を築き上げてきた。

中国の陶磁器は大きく分けて陶器と磁器の2つである。中国伝統の陶磁芸術は、装飾に工夫が凝らされており、主に6つの装飾の分類に分けられる。鮮やかなデザインが施された陶器は新石器時代の文化で生まれている。さらに、商周の時代は青銅器がその時代の代表的なものになったともいえる。この時期の陶磁器の模様は青銅器とよく似ており、刻紋白陶の誕生は陶磁器工芸においてとても重要なものとなっている。

春秋戦国時代、陶器は主に建設用陶と冥用陶が発展した。秦漢代には、“秦磚漢瓦”が陶器工芸の重要な一部となった。陝西省西安市郊外の秦始皇陵付近で出土した兵馬俑は、秦兵の容貌をそのままに表している。隋唐の三彩もとても貴重な陶器の作品である。

商周から漢唐の時代の陶器は、当時の人々や社会を反映したものが多く、自然や人類に対する認識の深さを表現しており、漢唐文化の人文精神を具体的に表している。魏晋南北朝は主に磁器の時代となった。隋代には白磁器が生まれ、これまでの青磁器の時代から一変し、“南青北白”と呼ばれる新しい局面を迎えた。

宋、元のなると磁器の工芸技術がますます発展した。宋代は中国伝統の磁器芸術が最高美学の域に達した時代でもある。明清時代には、宋や元の製磁技術を基に、製磁業はピークを迎えた。永楽では白磁は玉のように美しく、紙のように薄くとても美しいものとなった。この頃の青花磁も特徴を持っている。宣徳の青花磁は立派で完璧なものである。

中国は古代から人類と自然の調和のとれた人文思想から、陶磁器には自然界の山や水、花、鳥、魚、竜、そして人といったものが描かれていた。陶磁器芸術は人々の内心の純粋な感情を表しており、特に磁器は中国人民の歴史に対する尊重をも表している。さらに、人々の美しい生活や物事に対する思いが含まれており、中国の伝統文化の代表といっても良いものである。そして、中国文化と外国文化の交流においてとても重要な役割を果たし、大きく貢献してきたものが陶磁器である。

ガラス細工は中国語で“料器”や“玻璃器”といい、西周に始まる。ガラスには様々な呼び方があるが、考古学では通常、半透明のものを“璃”と呼び、透明なものを“琉璃”と呼ぶ。玻璃は青銅器鋳造の際の副産物で、抽出加工の後に作られる。

ガラス細工には融解点が比較的低いガラスを原料として使用しており、中国へは現在の新疆ウイグル自治区や中央アジアから伝わったとされる。元末(14世紀中期)に中国でガラス細工が生産されるようになった。ガラス細工工芸は中国明清時代(西暦1368~1911年)になり工芸品として普及した。

ガラス細工は明代に最も栄えたが、壊れやすいことから今に残る作品はごくわずかである。

明代(西暦1572~1620年)、中国北部の山東省博山地区のガラス工芸が盛んになるとそれが北京にも伝わった。清代康熙35年(西暦1696年)、大規模なガラス工場が北京に出現し、皇宮御用達の物となった。精巧で美しく独特なガラス細工の工芸作業は極めて複雑だったが、清代には大量に作られたという。清代は中国ガラス細工の歴史上、最も輝いていた時代といえる。

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