竹彫

2012-10-18

中国は最も早く竹製品を使用した国である。その中国で、竹彫(竹刻)は長い歴史を持ち、国の伝統的な芸術になっている。竹彫は竹製品を様々な模様で飾り文字を刻むものから、竹の根から各種の置物を作ったりするものまで様々だ。この竹彫は222年の六朝時代から始まったと伝えられ、唐時代には多くの人から愛好されていた。その後、明や清の時代には、もっと盛んになったが、芸術的な表現が多様になり、様々な表現方法が現れてきた。その後、様々な独自の流派に分かれ中国の工芸や美術の伝統と歴史を築いている。

起源と発展

現存する古代の竹彫作品の多くは明朝と清朝の時代に作られたものだ。清朝前期は明朝の風格を受け継ぎ、この時代の彫刻スタイルは簡潔だったが、その後、多種多様な表現方法に変わって発展して行った。作品の種類は筆いれや線香入れ、これ以外には山水や人物なども大量に作られている。どの作品もとても上品に製作され非常に緻密な仕上がりになっている。しかし、清朝後期の作品は、より粗末になり製作スタイルも単一になり、作品の種類は多いが、その多くは扇子の骨組などだった。

竹彫の種類

竹彫製品はその機能によって実用品や日用品などと飾り物の2種類に分けられる。実用品の多くは筆立てや印章などの文房具で、日用品はカップやつぼ、箱など。その他では、古代の樽や酒壺などの模造器や蕭などの楽器などがある。飾り物は、人物や動物、植物などを題材にした立体的な彫刻品である。

技術

簡潔で古風で質朴な仕上がりや細工に拘り芸術性が高いものまである。彫り方は透彫りや浮き彫り以外にも、留青(竹彫刻方法の一種で、竹の表面の青色に図案を刻み、図案以外の青色を取り除くように彫る)という方法もある。

流派と特徴

竹彫には様々な流派があり、それぞれの特徴を活かした創作がされている。次に、竹彫の代表的な流派と特徴を説明する。

嘉定派:四角形の中に山水や人物、楼閣や鳥獣などを刻み、同時に浅い彫刻技法を用いて、芸術の奥行を深めている。そのために、中国竹彫の歴史の中でも、重要な位置を占めている。

金陵派:嘉定派の派手な彫刻スタイルと比較するとやや素朴だが、竹の根の彫刻と竹の板に文字を刻むのが多い。

浙江:唐代以来の伝統的な「留青」の彫刻技法を改善した手法。

その他:安徽派などが有名だ。

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