中国バレンタインデー事情、プレゼントの移り変わり

2017-02-14

バレンタインデーはやっぱりバラ

90年代生まれの王軒さんと妻は卒業から4年間に渡り、学生時代のように祝日を送っている。王さんは「ご馳走は欠かせない。プレゼントは服、アクセサリー、気ままな短期旅行などだ」と話す。バラは実用的でなく、しかも高価なため、贈ったことはないという。

ある花ギフト企業のブランド担当者は記者に「バレンタインデーでバラは必需品であり、最もよく売れる。ビジネスモデルの革新により、バレンタインデーはもはや最も不可欠な収益源ではなくなっている。しかし実際の売れ行きを見ると、バレンタインデー前日は依然として販売のピークで、限定販売のギフトセットが1週間でほぼ売り切れになった」と述べた。

北京で花屋を4店舗経営する曾さんは「バレンタインデーは1年で最もよく売れる日だ。11-13日の3日間で、花の販売量が平時の1ヶ月分に達した」と語った。

曾さんは消費者の予約が集中する時期について「通常は余り早めに予約を入れることはない。集中するのは1週間前で、3日前は伝統的な販売のピーク期だ」と述べた。

曾さんは店の経営を開始してから3年になるが、毎年バレンタインデーになると店の仕事を手伝っている。彼女は興味深い現象に気づいたという。「最近はまだ多くの人が、一種の儀式のような雰囲気を重視している。男女関係が定まっていない人ほど、花に大金を費やそうとしている。未婚者は既婚者よりも花を贈ることに積極的だ。結婚してしばらくたつ夫婦の夫は、バラを2、3本だけ購入する」

バレンタインデーの旅行がブームに

人々は数年前、旅行とバレンタインデーを結び付けられなかっただろう。今や多くのカップルと夫婦が、花や贈り物よりも、「気ままな旅行」の方が良いと考えている。

各種旅行サイトのビッグデータの統計結果によると、今年のバレンタインデーは元宵節の後で、祝日後の伝統的な旅行閑散期に当たる。国内長距離旅行、海外旅行の価格は、平均で30%ほど低下する。現在までの予約状況を見ると、ビザ発給要件緩和、航空便の増発により、短距離海外旅行が注目されている。多くのカップルが元宵節と週末を合わせて旅行している。日韓、東南アジアの島など、人気観光目的地の予約が相次いでいる。注目すべきは、80年代生まれ、90年代生まれのカップルが旅行の主力軍だが、95年以降生まれの人が新たな勢力になっていることだ。

旅行目的地は、暖かい海沿いの都市の人気が高い。オンライン旅行会社「携程旅行網」の航空券ビッグデータによると、国内10大目的地のうち8つが南方の都市で、三亜市、海口市などの海の観光名所が人気をキープした。海外旅行先は、バンコク、シンガポール、プーケット島などの東南アジアが、今年のバレンタインデーの人気目的地になっている。

1994年生まれの付暁さんは彼氏と2年以上付き合っている。昨年のバレンタインデーでは、告白の電子お年玉を受け取った。「シンプルで乱暴な感じもするが、何も悪いことはない。彼氏の審美眼は頼りにならず、気に入らないものをもらってもお金の無駄になる。直接お金を振り込んでもらえば、買いたいものを買える」

実際には、微信(中国版LINE)で電子お年玉を贈ることは、祝祭日を祝う新たな手段になりつつある。微信の関係者は記者のインタビューに応じた際に「2017年のバレンタインデーでは、電子お年玉の取引件数が平時よりも増えるだろう」と話した。

微信は昨年5月20日、電子お年玉の上限額を520元に引き上げた。微信のデータによると、当日18時までに告白の語呂合わせになる10種の金額のお年玉が、計2億7800万件振り込まれた。うち上限の520元は800万件以上。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年2月14日

中国網日本語版

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