北京で暮らす日本人料理家と彼女の「食育文化」

2017-12-26

澤田スタジオの創始者である澤田里絵さんは中国で約20年生活し、中国語と中国文化に精通する北京で有名な日本人アイデア料理家である。

「食育文化」を日常生活に 美と健康が共存する生活理念を提供

20年前、中国文化に興味があった澤田さんは言葉を学ぶために中国に留学し、思いがけないことに中国料理が好きになった。中国料理派種類が多く、食材が豊富で、食べ飽きることはない。中国の食べ物が大好きな彼女の中国での生活はあっという間に20年が過ぎた。この20年で、彼女には多くの友達ができた。その中で、若いお母さんは子供の好き嫌いに悩んでいることを知り、澤田さんがさまざまな可愛らしい弁当を食べさせたところ、子供たちは喜んで食べた。こうして、澤田さんは食べ物を通して中日文化を伝え、「素晴らしい」食べ物で子供の好き嫌いに悩む友達を手助けしたいと思うようになった。これが「食育」である。また、多くの中国の友達や外国の友達に「食べ物の芸術」を好きになってもらい、食べ物を通して相互理解を深め、文化交流を強化したいと思った。これが澤田さんがこの教室を開設するきかっけになった。

弁当作りをリラックスできる楽しみに

きれいな弁当を作るには組み合わせが重要で、見た目を良くしなければいけない。澤田さんの教室では専門的な道具をあまり使わず、家にある道具や材料でできる料理を教えている。そうすることで、弁当作りをリラックスできる楽しみにすることができる。例えば、和菓子を作る時、彼女は専門的な道具ではなく、爪楊枝を子供に渡して型を作らせる。動物のおにぎりを作る時は、ハサミで耳と花を作る。これは澤田さんの「美しいものを簡単に作る」という理念を表している。

最初、澤田さんの料理教室に来たお母さんたちは子供に「こうしたら」「違う」「先生の真似して」と指図し、手伝おうとすることもあった。先生である澤田さんはそのようにせず、楽しく学ぶことが重要だと考え、アイデアが発揮できるよう促し、能力を伸ばす余地を与えている。

実は子供たちには想像力があるが、大人によって1つの空間に押し込められている。4~5歳の子供たちが澤田さんの教室で個性的なものを作り、両親を驚かせることも多い。現在、教室に来る多くのお母さんは子供のやりたいようにさせるようになっている。これも澤田さんの「食育」教育の力と言える。

中日の食べ物のコラボでグルメ文化を伝える

中国で生活する20年で、澤田さんはいくつかの中国料理を学んだ。最も得意なのは包子である。包子は簡単そうだが、生地を適度に発酵させるのは難しい。澤田さんは中国のある年配女性から学び、最近は中国人の友達を家に招いて包子を振舞っている。

中国料理と日本料理は多くの共通点がある。例えば、ご飯やラーメンは中国でも日本でも人気がある。ただ、2つの国はそれぞれ自身の文化を取り入れている。中国は広く、地域によって料理もかなり異なる。澤田さんは北京での生活が長く、北京のジャージャー麺が特に好きだという。しかし、日本に帰ると北京のジャージャー麺に使う麺がないため、米に変えてジャージャー飯を作ったり、日本のうどんで代用したりする。思いがけないことに、このような作り方は日本と中国の友達に好評だった。澤田さんは中日両国の食べ物を組み合わせて各国の友達にそれぞれのグルメ文化を伝えている。

澤田さんの2017年と2018年

この20年で、澤田さんは中国の大きな変化を感じた。北京に多くの高層ビルが建ち、地下鉄や高速鉄道が便利になった。20年前はスーパーが少なかったが、現在はスーパーやコンビニが生活を便利にしている。冬でも夏の料理が食べられ、色の選択肢が増えた。しかし彼女は中国の包容力に印象を受けている。ここには様々な分野が集約され、人と人の距離が近く、年齢の隔たりを感じない。澤田さんは中国を一定期間離れても、すぐに戻りたくなるという。

澤田さんは2017年の最大の収穫について、「教室を通して最初に提唱した食育教育を多くの人に認めてもらったこと」と話す。現在、彼女と協力したことのある多くの企業とメディアが「食育」というテーマに注目し始め、彼女も嬉しく感じている。

2年間の教室である程度の経験を積んだ彼女は、2018年に生活と食育に関する本を出版する準備を進めている。食育を一種の流行にしたいと彼女は考えている。また、ライフスタイルに関する本を出版し、楽しく健康なライフスタイルを共有したいと思っている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 より

中国網日本語版(チャイナネット)

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