中国最大のB2Cモール「天猫」（Tmall）が昨年9月19日に老舗店支援計画を打ち出すと、全国600社以上の「中華老舗店」ブランドが出店し、半年の間に順調に復興した。すでに日本やフランスなどの世界的な老舗ブランドが、天猫の新小売の模索に加わっている。一部の統計データによると、天猫の同計画に参加する中国老舗店は、2017年に売上が大幅に増加した。うち好調だった老舗店は、年間売上が8割以上増加した。

中国老舗店の生まれ変わりは、世界的な老舗店からも注目されている。1月1日から中国の春節（旧正月）まで、京都府は日本最大の百貨店グループの三越伊勢丹と共に、「天猫国際」（Tmallグローバル、天猫の越境ECプラットフォーム）と1カ月間の「京都特集」キャンペーンを行う。昇苑くみひも、朝日堂の清水磁器、宮井の風呂敷、和詩倶楽部の紙製扇、洛中高岡屋の座布団など、京都の老舗12店が参加する。

同じく世界の有名ワインが進出している。フランスのラフィット、マージュ、オー・ブリオン、ドイツのビショフリヒェ・トリアー醸造所などを含む「100大ワイナリー連盟」も、2018年のお正月合戦に参戦する。

老舗店のみならず、2017年の新小売元年において、世界の20万のブランドが1200万点の新商品を発売し、天猫で新たな発展のチャンスを手にした。

iPhone8、iPhone Xは天猫とアップル公式サイトで同時に発売された。在庫は共有で、同製品を同価格で発売。中国で最も早く消費者の手元に送られたiPhone8、iPhone Xは、天猫のものだ。

価格10万元のライカM10が昨年3月、天猫で発売されると30分で完売となった。さらに驚くべきことは、イタリア高級車ブランドのアルファ・ロメオが天猫で出店し、中国初となるMilano限定版350台を発売したところ、わずか33秒で完売になったことだ。

天猫の「ダブル11」（11月11日の「独身の日」に伴うセール）は、世界の新製品発売の絶好の時期になった。張芸興とレイバンのコラボ作品、小熊がプリントされたポロベアの限定版、世界20本限定販売のゲランの青の香水、マースのピリ辛チョコレートなどが発売された。

世界のブランドは天猫を新商品発売の重要な場としており、天猫から持続可能な発展の最良の動力を手にしている。これは新しいユーザー、特に若いユーザーのことだ。GAP旗艦店は2017年に天猫で数百万人のファンを集めた。バーバリー初の天猫スーパーブランドデーでは、アリババのビッグデータにより500万人弱に高級商品が届けられた。世界トップのコスメブランドのドゥ・ラ・メールは、消費者の需要を観察し、天猫でお試しセットや限定品を販売した。かつての「貴婦人ブランド」が天猫で獲得したユーザーの平均年齢はわずか24歳。

「中国網日本語版（チャイナネット）」より