北京っ子が愛して止まないしゃぶしゃぶ鍋「銅鍋涮肉」

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冬になると、伝統建物「四合院」を改造した店でしゃぶしゃぶ。高級料理店でもしゃぶしゃぶ。お家で食材を買って結局しゃぶしゃぶ。北京の冬は北京風のしゃぶしゃぶがないと語れません。そんな北京っ子が愛して止まないのはこの昔から伝わってきた「銅鍋涮肉」です。今回は特に人気の五店舗をピックアップし、その魅力についてたっぷり紹介しまししょう。

▲東来順

まずは北京に知らない人がいないほど、名店中の名店「東来順」からスタートします。「中華老字号」という政府認定の老舗の認証を手に入れ、これはあの日本でブームを起こした中国風ラーメンの「馬子禄牛肉面」も同じ称号を獲得しました。羊のしゃぶしゃぶの鍋そのものは「中国非物質文化遺産」に選ばれ、百年以上の歴史を持つ老舗として、今も多くの北京っ子に愛され、北京風しゃぶしゃぶ鍋といったらまず「東来順」というのはもはや当たり前のこと。



1914年から今に至り、原料選びから作り方、スープの隠し味、純銅の鍋だけを使うことなどなど、一つの飲食文化にもなりました。いろいろなこだわりからいくつかを紹介しましょう。まずは肉選びから、中国北の内モンゴルで一年ぐらい育った羊だけを使用し、そこは自然に恵まれ、水や草もきれいでミネラルを豊富に含まれていることから、肉質は柔らかくて、羊特有の匂いや臭みもほとんどありません。



また、店で出している羊肉はきれいにスライスし、その包丁裁きもプロしか出来ないすご技。紙のように薄く、綿のように柔らかく、すべてが均一の大きさと厚さで、お皿に並べるとまるで絵のように美しく、芸術品とも言えます。赤身と白身がちょうどいいバランスを取っているため、一回のしゃぶしゃぶでもう食べられます。



スープも四川鍋の激辛の赤スープではなく、ねぎ、しょうが、菌類で作った体に優しい「白湯」で、辛いもの苦手な方でも食べられ、辛めが好きな方はあわせのソースにラー油を入れれば、辛いバージョンも楽しめます。

普通の中国の鍋では、付けタレにごま油やパクチなど、自分の好みに合わせいろいろな調味料を足しますが、通の北京っ子はとってもこだわりが強く、ゴマベースで醤油をすこし、豆板醤、みりんなどでシンプルなタレを作り、それでお肉を付けて食べます。ラー油も最初からは入れない、欲しい人がいれば後で追加します。この食べ方は北京風のしゃぶしゃぶに一番合うとみんなが口を揃っていいますが、個人的はごま油やラー油と一緒に食べるのもけっこうおいしいと思います。まあ、定番の食べ方に囚われずに、自分の好みで楽しめましょう。

<INFO>

■王府井店

場所:北京市東城区王府井大街198号(王府井百貨ビルの近く)

営業時間:11:00-21:00

■西単店

場所:北京市西絨線胡同51号北門

営業時間: 11:00-14:00

                  17:00-21:00

■五道口店

場所;北京市成府路28号「五道口ショッピングセンター」の5階

営業時間: 11:00-21:00

公式サイト:http://www.donglaishun.com/


▲南門涮肉

1994年にオープンした「南門涮肉」、当初の店名は「宏源涮肉」だったが、後に本店の位置を北京の南二環状線の天壇公園の南門近くに引っ越したことから、常連さんに「南門涮肉」と呼ばれるようになり、今に至りました。



最初は夫婦店で、オーナーの馬さんは店を出す前、北京中の羊のしゃぶしゃぶ店を食べ歩き、スープから付けタレについて細かくメモをし、自分の店の味のヒントとして記録し続けました。やがて30平米の店を出し、テーブルは9つで、それが今がチェーン店として展開するなんて、十年以上の努力は報われました。


スープは北京特有の「白湯」で、あまり味はしないのは羊の肉を味を引き出すため。付けタレはゴマベースで、口当たりは滑らかで濃厚。その上に自家製のラー油をトッピングすると、さらに香ばしくなります。羊肉だけではなく、新鮮の野菜をしゃぶしゃぶするだけでも十分においしい。冬にぴったりの豆腐、春雨、白菜などを入れ、さっぱりしていて体に沁みます。

もう一品おすすめなのは「蝦滑」という料理で、蝦を潰してまた団子状に沸騰した鍋に入れるとすぐに赤くなり、タレなしでもその独特の弾力のある食感がたまりません。タレを付けたら、また違う風味が楽しめて、鍋に不可欠な一品です。「東来順」のような百年の老舗ではないが、自分の味をしっかり守り、長年でファンも増えています。そんな「南門涮肉」に興味のあるお客さんはぜひ試してみてください。

<INFO>

■本店

場所:北京市東城区天壇公園南門の東

営業時間: 11:00-22:00

■東単店

場所:北京市建国門内大街26号新聞ビル3階

営業時間: 11:00-14:00

                  17:00-22:00

公式サイト:http://www.hongyuan.cc/?list-1171.html


▲陽坊涮肉

「陽坊涮肉」も夫婦店で、1984年北京・昌平区陽坊鎮に住むの李勝利夫妻が立ち上がったブランド。夫婦の地元の名前をから取ったこの店は、今は四十店舗近くに展開し、有名ブランドの一つにもなりました。

店内で販売する羊肉は中国・内モンゴルの良質草原「錫盟」で育つ十ヶ月の羊を使用し、同じ草原にはいくつかの高価の漢方薬も取れることで、新鮮な肉質が売りです。付けタレも見せ独自のレシピで、隠し味に三十種類以上の漢方をいれ、香り、味を大事にする上、体にもいいタレになっています。



機械などを使わずに、プロがまねできない包丁裁きで羊肉を薄くスライスし、長年の経験が必要のこの技は肉の食感を守り、機械でスライスするに比べてもっと肉本来の味が楽しめます。「糖蒜」というおつまみもなかなかおいしく、作り方はシンプルで大蒜の皮を剥かずに漬け、時間を掛け出来たものは辛くなく、ほのかの甘みが含まれ、肉と相性が抜群です。ほとんどの店もこのおつまみを出しますが、味付けや砂糖の量はコントロールしないとおいしくにはなれないので、この店の糖蒜の味のバランスがよく、さっぱりしていておいしく食べます。観光客にとって店の位置はすこし遠いですが、もし近くにあったらぜひ試してみましょう。

<INFO>

■本店

場所:北京市昌平区陽坊鎮中心街10番

営業時間:09:00-21:00

■回龍観店

場所:北京市回龍観流星花園禧楽匯1階

営業時間:09:00-21:00


▲聚宝源

北京のイスラム街「牛街」に本店を構える「聚宝源」はその人気っぷりが行列で分かります。店内はいつも満席で、店の外では長蛇の列はもはや普通の光景。「北京の十大席が取れない店」にも選ばれ、お昼や夕食をわざと避けても待たなければなりません。この店の入り口近くにはテイクオートできる牛肉や羊肉のコーナーもありますが、そこもいつも大行列で、特に冬になると寒さを耐えながら、我慢するグルメたちの姿はとても目立ちます。



列を並べる間、時間を潰すため前後の人と話し合ったり、時には友達にもなって、北京っ子の社交の場にもなるこの「行列タイム」、シャイな日本人も参加してはいかがでしょう。せっかちな北京っ子はここまで待っても食べたいのはその味にあります。常連さんに聞くと、「羊肉をしゃぶしゃぶしてゴマダレを付けて口に入れると、もう幸せとしか感じられません」と大絶賛!

炭火で加熱する銅鍋、風味豊かなゴマダレ、ボリュームもあって、二人だと腹いっぱいになり、もっと友達を集めって一緒に食べましょう。

<INFO>

場所:北京市宣武区牛街5-2号

営業時間:11:00-22:00


▲満福楼

北京の有名観光スポット「景山」の近くにあるこの店は、伝統中国風の建物とインテリアが印象的です。銅鍋は炭火ではなく、アルコールライトというのはすこし残念だが、そのぶん、環境には優しい。東来順のような有名な老舗と比べて、一人当たりの値段が安くなり、鍋も味が薄いスープのほかには辛めのスープが選べられ、辛いもの好きな人におすすめします。



店内は中国を代表する赤色で統一され、冬では店に入った瞬間からもう温かく感じます。味は好き嫌いが大きく、好きな人は特製の付けタレはなかなかおいしく、羊肉も薄いわりにとても新鮮で、口に入れるとすぐに溶けるなどなど、中には「ほかの名店と比べてここは一番うまい」と絶賛します。一方で、あまり納得しない人はタレの味が足りないと指摘し、しかし全体的から見れば「うまい」と評判のほうが大いに占めます。

また、きれいな環境とスタッフのサービスに好感を覚えるお客さんも多く、特に女性は雰囲気重視でここの店を高く評価します。週末になると席はなかなか取れないで、あらかじめ予約する必要があります。試したい方はそこを注意してスケジュールを組んでください。

<INFO>

場所:北京市西城区地安門内大街36号

営業時間:10:30-22:00


<文・孫錚>


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