中国では「臘八節(ろうはちせつ)」という伝統的な祝日があって、この日になると「臘八粥(ろうはちがゆ)」というお粥を食べるのは一つの習慣です。このお粥の作り方は、様々な穀物を混ぜて煮るととてもシンプルです。
〇臘八粥(旧暦の12月8日)
旧暦で12月8日が臘八節だが、今私たちが使う暦とは違い、毎年変化します。今年は1月24日で、すなわち今日のことです。臘八節は、中国においてとても重要な日で、この日になると、人々は五穀に落花生、栗、赤ナツメ、蓮子などを加えて煮詰め、美味しい「臘八粥」をこしらえます。
※ここで皆さんも参考にできる「臘八粥」のレシピを紹介しましょう。
材料:もち米、緑豆、小豆、氷砂糖、くり、はすの実、ユリ、山芋、ナツメ、白きくらげ、竜眼、クルミ等
作り方:食材を全部水で洗い、豆は一晩、こめは半日を漬けることが必要。豆を全部鍋に入れ、20分煮たら米を投入。とろみが出たらすこし待ち、氷砂糖以外を全部入れて煮込み、火を切ってから氷砂糖をいれると完成。
〇臘八蒜と餃子
ほかには、春節(旧正月)の年越し料理の一つである臘八蒜(ニンニクの黒酢漬け)を作るなど、多種多様な風習があります。「臘八ニンニク」はニンニク全体が鮮やかな緑色になります。
日本の方はたぶん「緑色のニンニクって食欲が失せる」と思ってしまうかもしれませんが、実はこれは餃子を食べるとき欠かせない味で、新鮮なニンニクと比べ、これはすこし甘みがあり、水餃子と一緒に食べるとすごくおいしいです。
〇北京・雍和宮の「臘八粥」無料配布イベント
「臘八節」は仏教と儒教のお祝いの日でもありますから、毎年この日になると、さまざまな食文化を持つ中国人もみんな臘八節を代表する「臘八粥」を食べます。多くのお寺もお粥の無料配布イベントを行い、境内で参拝者の幸福を祈ったり、僧が誦経したり、仏を供養したりして、このような伝統行事を行うことで「臘八」という文化を若い世代に伝わります。
北京では有名な観光スポットでもある「雍和宮」でもこのイベントを行ったことがあり、多くの市民や観光客が参加し、お粥を食べ、お寺で参拝します。
〇北京・潭柘寺の臘八節イベント
1700百年の歴史を持つ北京の西にある「潭柘寺」では、臘八節になると、朝九時半からもう観光客や参拝客のために無料のお粥を配布します。多くの人はそれよりも早めに、朝八時からお寺の境内で並び始め、始まる前からもう大行列!
このイベントはほぼ一日を続き、午後の三時ごろに終わります。その際、お寺での供養などのイベントも行われ、その盛況を同時にごらんになります。
〇北京・法源寺のの臘八節イベント
北京の有名なお寺、法源寺も臘八節になるとお粥を配布します。しかもお粥だけではなく、羅漢菜、焼き餅、油餅、中華まんの油揚げなど、多くのグルメを提供します。信者の人だけではなく、初めての観光客も気軽に参加できるイベントとして人気です。興味のある方はもし時間があれば、ぜひ行って見て下さい。
〇「臘八節」、春節の到来を意味する
毎年、「臘八節」の到来は中国の大事な祝日「春節」が近づいていることを意味します。中国では、毎年の1月1日より、旧暦の「春節」が過ぎたら、本当に新しい一年を迎えることを実感します。だから臘八節になると、人々も年末の準備を初め、布団を干し、カーテンを洗い、爆竹を買い、ちょうちんをかけるなどなど。この日から、新年ムード一色になったといっても過言ではありません。
いかがでしょう。皆さんもお家で「臘八粥」を作ってみたら。また、ちょうど北京で旅行や出張している方はぜひお店でいっぱい食べて見ましょう。きっと体中がポカポカになります。