チャイナドレスについてもっと知ろう

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【旗袍】(qípáo)[名]チャイナドレス.

もう皆さんにもお馴染みの単語ですが、今回改めて取り上げたのにはちょっとした訳があります。

先ごろ、アメリカ・ユタ州のある女子高生が、古着屋で買った赤い「旗袍」を身にまとって卒業パーティに出席、その写真をソーシャルメディアで公開したところ、一週間ほどの間にツィッターのフォロワーが数百から2万以上になり、数千本のコメントが寄せられると言う出来事がありました。

これらコメントが賛否両論だったのは言うまでもありませんが、反対の意見で目立ったのは、「私たちの文化はあなたのパーティーのためのものではない」というものでした。また、アジア系ではない人が「旗袍」を着てアメリカ式のパーティーに参加する行動は「文化の盗用」だとして、礼を失するとの批判も寄せられました。もちろん、その一方で支持のコメントも寄せられており、それほど重大なこととは感じないというアジア系の人も少なくありませんでした。

また、張本人の女子高生は、コメントのやりとりの中で、「自分はナショナリズムを煽るつもりもないし、ほかの文化に失礼なことをしたいわけでもない。ただ古着屋でチャイナドレスに一目ぼれして、きれいだと感じたから着ただけだ」との主張を展開しています。色彩や事物に対する解釈は各国各地域各民族で違うものすでから、誰かが100%正しいとは断言できませんが、ほかの国の人々の受け止め方から異なる価値観を学ぶ姿勢をお互いがもてるようになれば、こうしたネット上の論戦も減るのではないかと感じます。



さて、実は、中国国内ですら「旗袍」に対してはかなりの誤解があります。

「旗袍」の「旗」は清の時代の軍隊や行政、戸籍などを纏(まと)めた管理制度である「八旗制度」の「旗」を指すもので、「旗」に入る人は「旗人」と自称し、清の時代の支配階層にありました。そして、「旗袍」の由来はこの「旗人」の女性が着る東洋のワンピースとでもいうべき衣装なのですが、現在私たちが目にする「旗袍」の原型は、1920年代、30年代に形成されたもので、ある意味二次創作的な作品にあたります。1910年代や20年代、それらは「新旗袍」として洋裁の手法が取り入れられ、全体を細身に変更しました。そして、30年代になると、緊密性と拘束性がさらに強まり、袖も長袖から半袖や袖なしのものに変わって行きます。そして最近では、さらにファッショナブルな「旗袍」が続々と登場するようになっています。

しかし、「旗袍」のデザインはそれを着用する人への要求も厳しく、それを着るときには、立ち回りや座り方などに気を付けないと、逆に下品に見えてしまうので、細心の注意が必要です。そして、若い女性は薄いピンクや緑など若々しい色を、お年を召してからは落ち着いた色を着用することが普通です。今回話題になった彼女の着た赤のチャイナドレスは、実は結婚式以外ではほとんど着る機会のないものです。

また、スリットですが、中華風映画やストリートファイターなどのゲームの影響で、「旗袍」にはハイスリットのイメージがあるかもしれませんが、実はこのスリットの位置は膝か膝上3センチから5センチの間がベストで、これ以上高いと逆に下品になってしまうことも注意すべきでしょう。もちろん、演出上の都合でそれらを着用する女優さんなどは故意にやっていますので、話は別です。

ところで、最近中年の女性がストッキングもはかずにスリットの高い「旗袍」を着ている写真を目にしたことがあります。何を着るかは個人の自由ですから、何とも評価にこまるのですが、これはちょっと考えものだなと感じます。


「中国国際放送局」より

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