「夏至」は第十番目の節気です。「夏至」の日になると、この日は一年で一番長い日の到来を意味します。この時期になると、午後にはよく雷雨が降り、しかも突然に降り始め、急に止みます。そして、この日が過ぎてからどんどん熱くなり、真夏はそう遠くではありません。
祭神祀祖
夏至は麦を収穫する時期、古くからこの時期に豊作を祝い、神様と先祖を祀る風習があり、豊作を祈り、災いから遠ざけてくれる思いが込められています。なので、夏至は祝日として、古代祭神礼典に入っています。
同時に、夏至は麦を収穫した後、農民たちが自然の恵みを感謝し、秋の豊作を祈るときです。夏至前後は盛大な「過夏麦」というイベントを行うところがあります。これは古代の「夏祭り」イベントの名残です。
生野菜と冷麺
古くから北京では「冬至はワンタン、夏至は麺を食べる」という言い伝えがあります。昔の北京の風習によると、毎年夏至になると生野菜と冷麺を食べ始めてよいというサインになります。これらの冷たい食べ物は胃もたれを解消し、食欲をそそると同時に、冷たすぎず健康に影響する心配もありません。なので、夏至が近づくと、冷麺などの食べ物が大ヒットします。
アツアツの麺
暑い夏にアツアツの麺を食べたがる人もいます。なんと魔除けの意味があり、熱い面を食べると邪悪なものを追い払い、汗をかくことで溜まった湿気と熱気を体の外に出すことができるそうです。
豌豆糕(エンドウ羊羹)
夏至の日、昔の南京の人は子供を敷居に座らせ、「豌豆糕(エンドウ羊羹)」を食べさせて病から守る風習があります。この風習の由来は、蒸し暑い夏は食欲不振になりがちであるため、子供にエンドウ羊羹を食べさせ、食欲をそそる意味があります。ほかに、この日に冷麺を食べて体重を測るなどのしきたりもあります。
夏至餅
夏の収穫が終え、新しい麦が販売されるころ、新しい小麦製品を食べる風習があります。小麦で薄い餅に仕上げて食べる人もいます。野菜、豆鞘、豆腐、干し肉などを挟んで、先祖様を祀った後に食べます。通称「夏至餅」です。
夏至蛋
夏至の日、卵を丸ごと茹でて、殻を剥いたものに棗を加えてスープにして飲むことを「吃夏至蛋」と言います。中国の湘南一帯、特に嘉禾、藍山、桂陽は夏至の早朝に起きて、卵を丸ごと茹で、赤い紙や染料で卵を赤く染め、網袋に入れて少年や子供の胸元に下げます。それをお昼や午後まで下げてから、殻を剥いて食べます。民間の言い伝えによると、夏に卵を食べると体によく、足が力強くなると言われています。