中国の映画が映す父の愛

2018-06-19

6月17日は父の日です。この日になると、世界各地の人々は様々な形でお父さんに感謝の気持ちを伝えます。子供にとってはいつも側にいてくれたお母さんと比べると、お父さんの広い肩は安心感があり、何かあれば助けてくれる存在だったかもしれません。今回は、映画の中のお父さんから父の深い愛をお楽しみください。

「流星」

レスリー・チャン演じる、やり手の証券アナリスト・ウェイは、株の大暴落のあおりを受けて失脚し、恋人にも見放されてしまいます。絶望の中、住まいのクルーザーに戻ると、捨て子の赤ん坊がいました。一度は夜の港に置き去りにしたものの、どうしても赤ん坊が気になるウェイは自分で育てることにします。

4年後、その子供・ミンは明るく活発な男の子に育っていました。この父子家庭は物質的な環境が悪くても、愛情たっぷりに過ごしました。劇中、親子2人が砂浜で楽しく走るシーン、マントを見つけて二人で興奮してスーパーマンになって遊ぶシーン、ミンが福祉施設の職員に連れていかれるシーン、ウェイがミンを抱いて逃げ、必死に息子を守る父の表情から、この血の繋がらない親子の愛と絆をしみじみと感じることができます。

「山の郵便配達」

1980年代初頭、湖南省の山間地帯。郵便配達を長年勤め上げた男は、後継ぎとなる息子に引き継ぐため、初めて一緒に、最後の仕事となる“旅”に出ます。重い郵便袋を背に山道を辿り、幾つもの村を2人は訪れます。父は手紙を運ぶ責任の重さと仕事の誇りを静かに息子に伝えます。息子は寡黙で留守がちな父に対して、心の隔たりを感じていましたが、各集落で慕われている父の姿から少しずつ父の家族への愛情、仕事への責任感を学び、最後には新たな郵便配員として独り立ちを果たします。

映画は、美しい自然の中に生きる純朴な人たちとの交流、無口な親子の愛情を感動的に描きました。最も印象深いシーンはトン族の結婚式の祝宴に参加した時、息子が美しいトン族の少女と楽しく踊る情景を見ながら、妻との出会い、連れ添ってきた幸せな思い出を振り返るシーンです。

「単騎、千里を走る。」

「単騎、千里を走る。」は2005年の中国と日本の合作映画で、この映画は中国の名監督チャン・イーモウと日本の名優・高倉健が協力して製作した感動のヒューマンドラマで、多くの中国人と日本人の感動を呼びました。

長年、絶縁状態だった息子が病に倒れ、余命わずかだと知った父親の高倉健演じる「高田」は、会うことよりも息子の残した仕事を達成させようと中国に一人渡ります。民俗学者である息子が交わしていた中国にいる仮面劇の役者との約束を代わりに果たすため、寡黙な父親は中国のガイド、役者の息子と言葉、国境を超えて友情を育んでいきます。最後は、和解と謝罪の気持ちの中、息子は他界してしまいます……

「中国国際放送局」より

中国国際放送局

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