昔の北京ライフ、旗人のご機嫌を伺う挨拶

2020-05-30

旗人「旗人(清代の軍事組織八旗に所属した者の総称。満州族を中心にモンゴル族・漢族などを含む。各種の特権を持っています。八旗は、清代に支配階層である満洲人が所属した社会組織・軍事組織のことです。また、この制度を指して八旗制と呼びます。」の礼儀には、かなり意義深いものがあります。面会の挨拶、ご機嫌を伺う挨拶、お別れの挨拶は、旗人に最もよく使われる三つの挨拶です。一見シンプルのようですが、深い意義が含まれています。中ではご機嫌を伺う挨拶には、主に打千の挨拶、跪く挨拶、しゃがんで行う挨拶、鬢を撫で付ける挨拶などが含まれています。

打千の挨拶:男性がよく使う、ご機嫌を伺う挨拶の一つです。挨拶を行う際、箭服あるいは袍褂(武官)を身に付けている場合、最初に馬の蹄(袖口)を下ろす必要があります。 そして、左足を前にかがむような姿勢で前に半歩前進させながら、右足を半歩退けて半分しゃがむような姿勢を作ります。左手は左膝を持ち、右手を垂れるようにします。最後に、頭頸部と上半身を少し前傾してご機嫌をうかがい、挨拶が終わったら真っ直ぐに立つようにします。

跪く挨拶:両ひざをついて拝礼・お辞儀することとも呼ばれており、男性がご機嫌を伺う際の挨拶でもあります。挨拶をする者は頭を下げながら手を垂れて、目上の人の前で、両手で両膝を持ち、跪いてからお辞儀を伺います。話が終わると、身を起こして目上の人の脇の方に移動して、立つようにします。

しゃがんで挨拶をする:主に女性が上の人に行う礼儀です。お辞儀をする者は受ける側の前に立ち、足を並行にし、両手で両膝を持ちます。そして、腰を曲げ、膝を半分しゃがむように少し曲げながらご機嫌をうかがいます。

鬢を撫で付ける挨拶:日常生活において、同世代の女性が会う度に、お互いにご機嫌を伺うための礼儀です。女性同士の面会に当たり、右手でお互いの額に三回触れながら、同時にお互いを見ながら少し会釈して挨拶をします。挨拶を受けた方は、同じく鬢を撫で付けるように返礼します。

お別れの挨拶は、主にじゃまだて、抱擁、頬に口付け、握手、お辞儀などの礼儀があります。

じゃまだて:客人が主人のお別れをする時に行う挨拶です。客人が主人に別れを告げる場合、まずは後ろに下がり、両手が腰にくっつくようにして、横に一歩跨ります。そして、主人に会釈しながらお別れの挨拶を行います。それと同時に、主人が両手を抱いて顎を指して返礼します。

なお、抱擁、頬への口付け、握手、お辞儀などのようなお別れの挨拶は、面会の礼儀に似ているため、一々くどくど述べることは必要ないと思われます。

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