近年、北京の伝統工芸・「兎児爺」がますます多くの人に好かれるようになりました。だがあまり知られていないが、この兎児爺についてはたくさんの「伝説」があり、それではその中から一番広く伝われているものを紹介しましょう。
ある年、突然疫病が始まった北京市内。ほとんどの家庭に発病する人がいて、治療しても治らない。「嫦娥」という女神がその様子を見て、心の中はとても悲しく感じるので、玉兎を命じて人々の病気を治させました。そして玉兎は少女と化して一軒一軒回ってたくさんの人を治しました。玉兎を感謝するために、人々は何かを差し上げたいが、玉兎は何にもいらなくてただ人の服を借りるだけ、また新しい場所に行くたびに服装を変え、油を売る人の格好をしたり、占い師の格好をしたり、そして男の服装もあり、女の服装をしたこともあります。
より多くの人の病気を治すために、玉兎は馬、鹿、ライオンまたはトラに乗って都内を歩き回りました。北京の疫病問題を解決した後に玉兎は月の宮殿に戻りました。そして、人々は泥で玉兎の像を作って、鹿に乗っているとか、空で飛んでいるとか様々な姿があり、また鎧を着ているとか、各業者の服を着ているのもあります。その姿はとても可愛らしい。そして毎年の旧暦の八月十五日になると、玉兔を供えて、そしておいしい果物と食べ物を並べて、世間に持ってきた吉祥と幸福にお礼をするのが定例となり、また親切に玉兔のことを「兎児爺」、「兎児婆」とも呼ぶようになりました。
今、「兎児爺」が一部で買えることが出来ます。北京・前門にあるこの店は楊梅斜街に位置し、街に入るとすぐ見つけ、店を経営している一人の北京のおばさん。もちろん兎児爺だけでなく、ほかの手作り製品も並んでいます。また抜き型もたくさんあって、すべて古い物件が店内で販売して、値段は安くないかもしれないが、多くは逸品で、好きな人はお見逃しなく。
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住所:北京市琉璃場東街45号(虎坊橋に近い)