「松竹大歌舞伎」が北京で公演

2018-08-21

1972年の中日国交正常化から45周年を記念する日本の伝統芸能・歌舞伎の公演「松竹大歌舞伎」が18日、北京で開かれた。歌舞伎役者の中村鴈治郎さん、中村芝翫さん、片岡孝太郎さんらがすばらしい演技で、中国の観客を魅了した。同日午後に行われた招待公演には、在日本中国大使館の程永華大使や日本の萩生田光一官房副長官、在中国日本大使館の横井裕大使なども鑑賞に駆け付けた。人民網が報じた。

歌舞伎は日本固有の演劇で、伝統芸能の一つ。400年以上の歴史を誇る。今回上演されたのは、「義経千本桜」や「恋飛脚大和往来」、「藤娘」など名作3演目。役者の華麗な演技や絢爛な衣裳で、歌舞伎の様式美、独特の世界観、女形舞踊の優雅さが披露され、会場を魅了した。

同日夜の公演も会場は満席となり、15分の休憩を挟みながら3演目が上演された。各席に準備されたイヤホンを通して、観客はストーリーの進展や関連の概要、人物の特徴、歴史などを理解しながら鑑賞することができた。休憩時間に、筆者は着物を着た女性を見かけた。この女性は遼寧省から歌舞伎を見るためにわざわざ北京に来たと言い、取材に対して「今日着ているのも歌舞伎をテーマにした着物。歌舞伎が大好きで、北京公演があると知った時にはとても興奮した。発売と同時にチケットを購入できた。幸運にも一番前の席が取れた」と語った。

公演終了後も、観客らはすぐに会場から去ろうとはせず、その余韻に浸ったり、公演開催を祝う言葉が書かれた看板の前で記念写真を取ったりしていた。記念写真を撮影している人には、北京で働いている日本人も何人かいた。感想を聞いてみると、北京で7年暮らしているという日本人は、「中国で初めて歌舞伎を見ることになるとは思ってもみなかったし、こんなにたくさんの中国人の観客が来ているとは想像していなかった」と、意外なことがたくさんあったことを話してくれた。文化には国境はなく、歌舞伎の美しさは、中日両国の観客を魅了したのだ。

歌舞伎の中国公演には長い歴史があり、程永華大使は以前の公演発表会で、「早くは1955年に日本の歌舞伎代表団が中国で文化交流を展開。中国の指導者と面会し、戦後の両国の文化交流の先駆けとなった。その後も日本の歌舞伎役者らが何度も中国の京劇役者と交流を重ねてきた。中日国交正常化45周年を機に、『松竹大歌舞伎』が再び中国を訪問する。中国で歓迎され好評を博すと信じている。このような活動を通して、両国国民が感情のコミュニケーションを行い、文化交流が深化され、中日関係を引き続き改善するためにプラスのエネルギーが蓄積されることを願っている」と語った。

松竹大歌舞伎の北京公演は日本国際交流基金が主催。中日国交正常化45周年を記念する記念行事の一環として、18日から20日まで北京天橋芸術センターで5度上演される。中国側も45周年を記念して、「周恩来記念展」や中国国家京劇院訪日巡回公演、天津京劇院訪日公演、「中国文化ウィーク」、巡回展「漢字3千年」、舞劇「朱鷺(とき)」、オペラ「鑑真東渡」、女子十二楽坊の訪日公演などの一連の文化イベントを企画している。

人民網日本語版

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