北京の風情溢れる下町で散策&買い物しよう♪

2019-04-18

北京の伝統的な町並み「胡同」を巡る旅は、今は北京観光に外せない定番となってきました。歴史ある名人の故居をはじめ、北京っ子の生活が身近に体験できることで人気上昇中。

また、おしゃれな雑貨屋やバーなども次々とオープンし、古い町並みに活気を注ぎ、ぶらりとお散歩すると奇妙な一時が過ごせます。

南鑼鼓巷

「南鑼鼓巷(中国語表記:南锣鼓巷)」は、七百年以上の歴史がある北京の東城区にある古い胡同の一つで、鼓楼と地安門東通りを繋ぎます。胡同巡りの定番スタートとして毎年多くの観光客が訪れてきます。

この胡同の名前の由来はさまざまな説がありますが、一説によると昔ここに、銅鑼や鼓などの打撃楽器を販売していた商人が多く住んでいたからだという。ちなみに「北鑼鼓巷」もあり、区別するために位置で名前が決められました。

煙袋斜街

「煙袋斜街(中国語表記:烟袋斜街)」は北京で長い歴史を持つ胡同の一つ。明の時代の記載によると、当時ここは漁業を管理する官庁があった場所で、その名も「打魚庁斜街」と言います。清の時代の末期頃から、喫煙具の店が多く開業して、あの有名な西太后の煙管もここで洗浄し、手入れをされていたという。それからここは、「煙袋斜街」と呼ばれるようになりました。

喫煙具がだんだん使われなくなった頃、替わりに古董品屋、書画を扱う店や服屋、墨や筆を売っていた文房具などが次々と開業し、賑やかな町へと一変しました。今では古い北京の風情を残しつつも、おしゃれな雑貨店やカフェがオープンし、胡同巡りの人気スポットになりました。

東交民巷&西交民巷

「東交民巷(中国語表記:东交民巷)」は北京の東城区に位置し、北京にある最も長い胡同として知られています。昔は中国の南方地方から水運で運ばれた米などの荷物を積み下ろす時に使う場所だったから、「東江米巷」とも呼ばれました。

東交民巷のほかには「西交民巷」があり、元の時代に二つの胡同が繋いでいて、やがて一つの胡同として認識されるようになり、「江米巷」と名付けられました。南に住んでいた人は「糯(もち米)」を売り、北に住んでいた人は「江米」を売っていたが、明の時代になってから城壁が南に移され、さらに町並みを変えたことで、二つの胡同が隔たれ、今日の作りになったと言います。

今の「東交民巷」は文物保護区として、多くの西洋建築が歴史を語っています。外国人が多く住んでいたので、この付近には教会や教会堂がとても多い。高く聳える木々と色鮮やかな屋根が特徴的な建物が他の胡同の風景と特に異なり、北京の知られていない一面が窺えます。天気のいい日には、木漏れ日の中で散策するのがとても気持ちがいい。

また西交民巷は東交民巷と同じように、ここも洋風な建物がとても目立ちます。高く聳える天井や半楕円型のアーチが設置された入口、きれいな模様が施された鉄製のドアと窓、中国の建築文化を受け入れた洋風建築が特徴的で、街を歩きながらその違いを見比べるのはなかなか面白いでしょう。

国子監街

「国子監街(中国語表記:国子监街)」は、北京の東城区にある胡同で、清の時代では「成賢街」とも呼ばれ、中国の元、明、清の三つの時代において国家の最高教育機関兼最高学府であった「国子監」を中心に栄えてきました。国子監の他には、孔子を祭る「孔廟」もここ国子館街にあります。

道路の両沿いにある年季の入った街路樹は、長い歴史を物語っているようで、見上げても空が茂みに覆われ、夏は涼しく木漏れ日が道にきれいな影を描きます。歴史のある建物以外にも、ここにはデザイナーズ家具や個性的な雑貨店も多く出店していて、定番とはちょっと違うお土産を買いたい人にはここがお勧めです。

琉璃廠

北京の西城区に位置する「琉璃廠(中国語表記:琉璃厂)」は文房四宝(硯、墨、筆、紙)や書画、陶磁器などを専門に扱う高級な店ばかりが立ち並んでいます。

遼の時代ここはただの村でしたが、元の時代になってから宮殿の修繕などの需要が増加し、朝廷が瑠璃焼の工場をここに設置してから瑠璃廠と呼ばれるようになりました。明の時代では瑠璃工場をほかのところに移したが、その当時の名前は変わることなく、今に至りました。

しかしなぜここは今文房四宝の店が集まってくることになったのでしょうか。それは乾隆帝と深く関わります。乾隆帝の治政下で、現存する重要な書物を網羅し、今までにはない一大叢書を作ることを命じました。そこで全国の書が北京に集まり、この仕事に携わる多くの学者が瑠璃廠付近に住んでいたことから、やがてここは北京最大の書や骨董品を扱う街となったのだそうです。

今ここには老舗が多く、有名な墨ブランド「一得閣」、文房四宝の名店「栄宝斎」などが軒を連ねます。ゆっくりと散策し、じっくりと物を選ぶことができる静かなで大人な雰囲気が漂う町と言えましょう。

今でも残されている古い町並みである「胡同」も、人が住み続けている伝統的な家屋「四合院」も、北京っ子にとってそれは昔の思い出と心の拠り所でしょう。そんな昔と今が混同することが体験できるのは、北京という魅力ある町があるからでしょう。

文・北京旅行網

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