北京の春に、一緒に展覧会を見てみよう!

2021-03-09

北京では花が咲き、すばらしい芸術の展覧会もたくさん登場しました。月の「お土産」展示、家風をテーマとする展覧会、江戸時代の浮世絵コレクション、坂本龍一の国内初の美術館での個展、そして「曹斐:時代舞台」など...豊富で多様な展覧会が観客を待っております。それでは、この春で一緒に展覧会を見てみましょう。

月面サンプル001号

2月27日、「月面サンプル001号·『飛天の夢』の瞬間を振り返る」展覧会開幕式及び寄贈入蔵式が中国国家博物館西ホールで行われました。同日から観客は嫦娥5号が月から持ち帰った「お土産」である月面サンプルの真の姿を見ることができるようになりました。

広大な宇宙を探索することは人類共通の夢です。月は地球に最も近い惑星であり、豊富な資源とエネルギーが含まれ、そして環境も特別であるため、各国の宇宙探査は月から始まります。2020年12月17日、嫦娥5号帰還モジュールが安全に着陸し、約2キロの月面サンプルを持ち帰り、中国が地球外天体のサンプルを持ち帰ることに初めて成功しました。これも宇宙大国建設の道のりにおける重要なマイルストーンです。

国博は月面サンプル001号を中心に、月面から採取した土壌サンプル001を含む、中国の月探査プロジェクトに関する実物40点余りを展示しています。さらに大量の写真資料や動画、ビデオ資料も展示され、それによって中国の月探査プロジェクトが成し遂げた輝かしい成果を振り返ることができ、「上九天攬月(月に行く)」という夢を実現した中国人民の偉大な奮闘の道程も全面的に展示されています。

展示期間:長期展示

場所:中国国家博物館西ホール

家和万事興―家教家風テーマ展

「家和万事興(家族の仲がよいと全てがうまく運ぶ)―家教家風テーマ展」が2月5日、国家典籍博物館第2展示室で開かれました。展覧会は国家図書館(国家典籍博物館)と中国婦女児童博物館が共同で主催しています。

家は、感情的なものだけでなく、一人の人間になるための出発点でもあります。家族の調和は家庭、国、そして万事の繁栄につながります。古今東西の多くの家庭には、代々受け継がれてきた家族教育と家風があります。大家族はそれをまとめて未来の世代に受け継いでいます。小さな家族は身をもって子々孫々に模範を示しています。家族の建設は、すべての人と家族の成長と発展に影響を与え、国全体の伝統と革新にもつながっています。

春節は中国の家族団欒の伝統的な祝日です。新年を控え、伝統的な中国の家族文化を振り返るために、「家和万事興」の物語の紹介する展示会が開かれました。展示会によって、すばらしい家族教育や家風を継承して促進し、現代家族の姿、そして家族の美徳やポジティブエネルギーを伝達し、社会の調和に役立つことができます。

展覧会は「家範伝世」「風範長存」「和合新風」の3つのユニットに分けられ、38人の人物、70点余りの展示品を通じて、家風の物語を語り、家族観念を育成させ、さらに家への愛や愛国心を促進し、新しいスタイルの社会主義家族文明を構築することができます。「家範伝世」ユニットは、国家図書館所蔵の古代の家訓、家族経営の物語などの古籍と現代出版物を展示することによって、孔子、顔之推、包拯といった古代の賢人の家風を示し、その精神的追求を明らかにしています。「風範長存」ユニットでは家族間の手紙の手稿の復制品と原本、回顧録、写真アルバムなどの現代出版物を展示し、毛沢東、周恩来などの革命期の先駆者が美徳で家を治め、倹約で家を経営するという革命思想が展示されています。「和合新風」ユニットは絵と文字を組み合わせ、今の社会の優秀な人物の家族建設の事跡を紹介し、調和のとれた社会の姿を示しています。

入館には事前予約が必要です。「国家典籍博物館」WeChat公式アカウントで「開館」を入力したら予約方法が見えます。

展示期間:2月5日から

場所: 国家典籍博物館

浮世絵との出会い・博覧江戸ー江戸時代浮世絵コレクション展

日本の江戸時代に栄えた「浮世絵」は、19世紀の西洋芸術界に大きな影響を与えました。 3月12日に、今日美術館では「浮世絵との出会い・博覧江戸ー江戸時代浮世絵コレクション展」が開かれ、江戸時代と民治時代の浮世絵コレクション100点が展示され、そのうち95%以上の作品が中国での初展示となります。

今回の展示会は「入城」「入室」「入魂」の3つの部分に分けています。展示された「浮世絵」コレクションは、時代の細部に基づき作られ、様々な人生を記録しています。山や川の景色、街の賑わい、娯楽、異聞や伝説などさまざまな題材を描き、一般庶民の愛憎、楽しみ、苦しみ、願いを反映しています。葛飾北斎、歌川国芳など有名な浮世絵芸術家の作品も展示されています。

展示期間:3月12日から5月6日まで

場所:今日美術館3号館

隠れた天才を探す: ヴィヴィアン・マイヤー

ヴィヴィアン・マイヤーは、20世紀で最も有名で神秘的な写真家の1人です。

1926年にアメリカで生まれた彼女は、生涯乳母として生計を立てました。それと同時に40年間一日も欠かさず写真を撮り続けてきましたが、誰も見せませんでした。晩年まで孤独だった彼女が家賃を払えなかったため私物の競売を余儀なくされたことで、彼女が一生隠してきた作品が世間に知られるようになりました。

彼女が撮影したフィルムの約15万枚あり、そのうち彼女が生きている間に印刷したものはわずか5%に過ぎません。彼女の子孫はフィルムを整理した時、ヴィヴィアン・マイヤーの写真の生産率が90%と高いことに驚きました。同時に、彼女の撮影方法とテーマも時代の最前線にあります。今でも彼女が撮った写真は人々を共感させ、それによって彼女がダイアン・アブス、ロバート・フランク、ヘレン・レヴィット、ゲイリー・ウィノグランドなどの写真家と同じ評判のフォトグラファーとして認められるようになりました。

ヴィヴィアン・マイヤーの作品では、街の風景、匿名の見知らぬ人、子供たちの世界、そして彼女自身のイメージが繰り返し登場するテーマです。その中、彼女の自撮りは、最もユニークで魅力的で豊かで複雑なテーマの一つです。本展では、ヴィヴィアン・マイヤーの様々な時期の自撮り合計83点を中心に、独立した矛盾で、神秘で異質な女性写真家の多次元的な人生を展示するとともに、彼女が生きてきた時代も伝えられます。

展示期間:3月21日から6月20日まで

場所:今日美術館2号館

故宮博物院「誠慎仁術——清宮医薬文物展」

2月10日から、「誠慎仁術——清宮医薬文物展」が永和宮の正殿と后殿で展示されています。参観者は「御医薬館」に足を踏み入れることができるようになりました。これは故宮の医薬文物初の一般向けの大規模展示でもあります。

医薬文物は故宮博物院の多くのコレクションの中で特色のあるジャンルの一つであり、清代の宮廷の医事を反映した重要な実物遺産です。故宮博物院に所蔵されている医薬文物は合計3000点余りで、大きく薬物、薬具、檔案、処方箋、倣単の5つのカテゴリに分けることができます。近年、宮廷医学はますます社会の注目を集めるとうになっています。

展示は4つのユニットに分けられ、文物83点と複製品7点を精選して展示しました。例えば、「清宮薬局景像」では、黒漆描金双紋薬棚、大薬袋、永和宮薬局扁額などの文化財が展示され、清宮薬局の風景が再現されています。

これらの豊富な文化財を通じて、清の宮廷の医療の歴史状況を明らかにすることができ、さらに中華中医薬文化を垣間見ることもできます。今回の展示に合わせて、永和宮前、後苑東、西配殿は中国漢方薬協会と協力し、代表的な漢方薬八剤型や伝統的な作り方などを観客に展示しています。故宮宮廷医薬及び漢方薬文化の研究や解析、発掘、伝播に力を入れます。

展覧会は2021年2月10日から一般に公開されるようになり、別途のチケット販売は行われていません。故宮博物館入場券を持つことで無料参観できます。

場所:故宮永和宮正殿と后殿

宇宙人蕭勤

中国の現代アートに常に注目している松美術館は、3月13日から華人の抽象芸術家である蕭勤の個展「宇宙人蕭勤」を開き、そして初めて蕭勤の絵をモチーフにして、観衆に没入型芸術体験をもたらします。蕭勤は1935年に上海に生まれました。父の蕭友梅は現代中国音楽の歴史における巨匠でした。 21歳の時、蕭勤は絵画を学ぶためにヨーロッパに行き、60年以上海外で過ごしました。彼は東洋哲学を西洋の抽象芸術の世界に伝え、国際的に広く認められました。

「宇宙人蕭勤」展示会では宇宙と生命に対する蕭勤の思索を、豊かな抽象芸術作品で展示されます。1990年に蕭勤が愛する娘のサマンダは突然亡くなり、その後、蕭勤の創作テーマが宇宙や自然から生命意義に対する思索と探求に転向しました。彼はカラフルな色彩で愛する娘のために永遠の花園を作りました。

展示期間:3月13日から6月13日まで

場所:松美術館

クリスティーナ・クォーレス:月光の下で踊る

アジアの美術館での初の個展として、「ククリスティーナ・クォーレス:月光の下で踊る 」は、アーティストの身体への探求に焦点を当て、2015年から制作されてきた数々の作品を通じ、ジェンダー、人種、クィアのアイデンティティについて語ります。

クリスティーナ・クォーレスの絵は、非常に抽象的な筆運びで体の中にある普遍的な性体験を描いています。彼女が描いた歪んだ人体、あるいは流れそうになるような人間の肖像画は、複数のアイデンティティと役割の下で迷う自己認識と、どこにも帰属できない人間像を示しています。異人種間のクィアな女性として、彼女は個人的な経験からインスピレーションを得て、非常に創造的な技術を通して、ジェンダーや人種アイデンティティの曖昧さを絵で表現しました。クリスティーナ・クォーレスは、絵画を通じて、抽象的な不確実性を視覚的に表現し、人々が共有するジェンダーとアイデンティティの記憶を呼び起こすことができました。

この展覧会は、クォーレスの絵の光線と身体描写を中心に展開しています。展覧会のタイトルである「月光の下で踊る」は、コロナ中の光影や、親密な属性に対するアーティストの探求と感覚から取られています。遠近法、屈折、漸進的な光線、そして光源と暗闇に浸された体は、隔離中に限られた身体と外の世界との僅かな接触を象徴しています。展示場では、鮮やかなカーペットや透明なステンドグラスから、月の反射光を思わせる色鮮やかな光が投影されています。その臨場感が、観客をクォーレスの絵の雰囲気に誘います。

展示期間:3月14日から5月30日まで

場所:X美術館

坂本龍一:観音・聴時

3月15日から、木木美術館では注目される「坂本竜一:観音・聴時」展覧会がオープンします。この展覧会は、日本の作曲家であり、アーティストでもある坂本龍一の国内初の美術館での個展であり、坂本龍一のこれまでの最大かつ最も包括的な研究型展示会でもあります。病気と闘ってきたこの才能あふれる伝説的な人物は、彼の作品を通して中国の聴衆と対話することを楽しみにしています。

展覧会は8つの重要な大型音響装置を中心に行われます。各展示室では、坂本龍一と協力芸術家が「装置音楽」をコンセプトに、観客のために展示室の中で複数の感覚をもたらす空間を構築しました。今回の展示のための野外インスタレーションを用意しただけでなく、2011年の東日本大震災の津波で海岸に打ち上げられたピアノをも設置しました。

展示期間:3月15日から 8月8日まで

場所:木木美術館

曹斐:時代の舞台

現代の中国人アーティストの代表として、曹斐はマルチメディア(映画、映像、仮想現実など)を使用し、グローバル化の流れの下での中国社会の激しい変動とその中に置かれた個人の状況を超現実的に描写するのが得意です。

中国のアーティストを中心とした初の中期回顧個展として、この展覧会はさまざまな時代の代表的な作品を紹介し、それぞれの時代の代表的な作品を展示し、対照的な関係を築くことを試みます。

展示は「南方ゲーム」「都市楽園」「工場内外」「オルターナティブ実境」の4テーマに分けられ、『失調257』(1999)、『三元里』(2003)、『角色』(2004)、『誰のユートピア』(2006)、『人民城寨』(2007−2012)、『霾』(2013)や『La Town』(2014)などの名作を含むだけでなく、新作品の『アジア1号』(2018)や最新プロジェクトの『赤い夕焼け』(2019−2020)も国内での初公開となります。

展示期間:3月12日から 6月6日まで

場所: UCCA尤倫斯当代芸術センター【蔡欣怡(実習) 訳】

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