花の香が漂う北京を歩く旅:桐の花篇

2021-03-15

苍苍梧桐,悠悠古风。叶若碧云,伟仪出众。(蒼々たる梧桐、悠々たる風。葉は碧い雲の如き、堂々と佇む梧桐よ)

——「梧桐」【北宋】晏殊

昔から中国の民間には「梧桐を植え、鳳凰を家に導く」ということわざがありますが、それは人々が桐の木を植えて幸福を祈るという美しい願いです。桐は観賞植物と緑化樹種であるだけではなく、空気汚染物質の二酸化硫黄、塩素ガスなどに対して強い耐性を持っています。木は白で柔軟性も兼ねているので、昔から古琴、瑟、琵琶などの民族楽器と材料として利用されています。都市の緑化に伴い、アブラギリやモミジバスズカケノキなども桐と混同されました。まあ、細かいところを気にせず、美しい景色を楽しめば良いと思いますけど~

梧桐の花は春にわりと遅く咲く花であり、なんとなく淑やかな雰囲気が感じます。その「遅く咲く」というところが「痴情」に似ているかもしれません。初恋のように、暮春に咲たばかりなのに、猛暑が来たらすぐパラシュートのようにゆっくりと舞い落ちていしまいます。残されたのは柔らかい緑の葉だけです…たぶんこれはアオギリの花言葉が「初恋、優雅な心、使命、愛の使者」と言われている理由かもしれません。

見頃:3月末の一週間―4月中旬

おすすめの花見名所:北京経済技術開発区梧桐大道、南磨房、車公荘

1.北京経済技術開発区梧桐大道

4月に北京経済技術開発区の宏達北路を歩くと、淡い紫と白い梧桐の花に包まれます。ここは有名な北京経済技術開発区梧桐大道です。それは二十数年前、経開区建設の最初、創始者たちが自分の手で植えたのです。中国では「梧桐を植え、鳳凰を家に導く」という諺があるので、庄経済技術開発区は桐に「未来と発展に導く」の願いを込めました。太陽の光が葉の隙から零れ、葉の影を地面に映します。そよ風に吹かれ、花びらが雪のように舞い落ち、歩道や人々の肩にくっついてしまいます。芝に花びらが落ちたら、モネの名作に見えます。亦荘地下鉄が開通した後、地下鉄の線路と宏達路は5キロも重ねています。地下鉄の中に座り、両側の梧桐の花を眺めることができます。

2.南磨房

東三環の劲松橋の東にある南磨房路には、通りの両側に梧桐の木がいっぱい植えられています。花が咲く非常に壮麗であり、梧桐の花の香りに包まれます。烟のような花が人々の目の保養となります。本を読んでいたら、突然梧桐の花がぽろぽろと本の上に落ちる…まるで魂の間に行われた秘密の会話です。

「花が散ってしまったが、落ちたあの瞬間の音がいつまでも私の心に響いている。一枚一枚、誰もいない山にゆっくりと落ちてゆく」という詩のように、梧桐の花を愛する人がたくさんいます。

文学作品の中の梧桐は、芸術とロマンの代名詞です。しかし、多くの場合において、桐は子供のころの記憶、または故郷を意味しています。子供のころ、文旅君は梧桐の下で宿題をしたり、食事をしたり、遊んだりしたことが多かったです。葉っぱを帽子のように被って日よけをしたこともあります。その後、マンションに引っ越ししましたが、南磨房は梧桐がたくさん植えられているので、どこに行っても花の香りがします。

花が咲くと、心地よい香りが風に吹かれ、上京した若者たちの鼻に入ります。彼らはその香りに沿って探していくと、やっと南磨房のこの灰色の瓦の上で、空いっぱいのピンクと青に出会います。静かで優雅な花は、彼らの不安を優しく払拭してくれます。そして異郷からやってきた彼らが、初めて「夢を追う」ことの美しさがわかります。自分はまるであの梧桐の花のように、小さくて平凡ですが、雨にも負けずに咲き誇っています。仲間と一緒にいれば、小さくてもすさまじい勢いで人々の心に感動を残し、有意義な人生を送ることができます。

3.車公荘

北京車公庄大街は桐の道です。春になると、花が紫色の瑞雲のように咲き誇り、とても壮観です。桐の花が主に浅い紫色であり、ラッパの形で、複数の花びらによって傘状の花序が構成され、花が葉っぱ先立って咲きます。葉柄が長く、葉のへりが尖っています。皮は灰色または深い黄色であり、分かりやすいです。

車公荘西路の桐は北京本場の植物です。昔は街路樹としてたくさんありましたが、今は少なくなりました。親の世代の人が桐の話をすると、いつも焦裕禄氏が蘭考で風砂防止をしたことを思い出します。その時、砂漠に植えたのは桐でした。桐は適応性が強く、成長が速く、おまけに美しい花を咲かせます。

最近、様々な花が開花時期に当たっています。人は海のようで、花は潮のようです。しかし、桐の香りだけが文旅君の心の奥にしみ込みました。淡い紫の桐の花が、春の風に当たって咲き誇っています。桐の木は、未来への希望を持って寂しい砂漠に佇み、黙々と人間を守っています。

花見のヒント:花見に行く際、マスクの着用や時差入場などの防疫対策に注意してください。また、週末や祝日の人混みを避けるよう、よろしくお願いいたします。花と木に触ることを控え、花見のマナーに注意してください。【李翊菡(実習) 訳】

北京旅游网翻译

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