北京にはこんな場所があります。元の時代、ここは「江南の水郷」でした。「莫道斜街風物好,来到此処便銷魂」(斜街は風景がきれいだし、売買も繫盛だが、こここそ一番いい場所だ)という詞もあります。清の時代では、ここは賑やかな見世物市場でした。
ここまで言ったら、お察しの通り、ここが天橋です。
今 、北京っ子はそれを「雑吧地児」と呼んでいます。天壇、徳雲社などは観光客を引き付けています。
実は天壇の周辺には多くの北京市民がまだ注意したことのないニッチな博物館が隠されています。それは北京古代建筑博物館です。
天壇とはわずか何キロしか離れていませんが、北京古代建筑博物館は喧騒の街を遮断し、檜が生い茂り、緑が生い茂っています。
見渡す限り、空は広く、人はまばらで、二環の中の「桃源郷」に迷い込んだようです。
鳥とオレンジ猫がここで平和に共存しています。
現在の陳列は、太歳殿、拝殿、西配殿などの展示エリアに位置しています。
「中国古代建筑発展史」エリアを見て回ると、茅と土で築かれた原始建築から整った宮廷建筑に至り、まるで歴史の長い流れを行き来しているようで、自分が海の一滴に過ぎないことを感じます。
それぞれの時代の建筑様式も、漢の古拙、唐の雄大さ、宋の豪華、元の自由さを一望できます。それ以外にも、北国の雄渾さ、江南の典雅さ、蜀地の素朴さなど、各地域の建物の特色があり、博物館を一回りするだけで、まるで中国を旅しているような気分になります。
もっとも驚いたのは、「稀代の国宝」である北京隆福寺の藻井です。
隆福寺の藻井は上から下まで、六層に分けられ、各層の円形主枠に細彫の雲紋が刻まれました。
一、二、三、五階の上には設けられた天上の宮闕が息をのむほどに精巧です。
藻井の最上部には1枚の星図があり、1400個の星が描かれています。この星図は唐代の1枚の星図を参照して描いたということです。殿中に立って上から見ると、銀河がきらきらと輝いております。小さな藻井の中に一つの世界と宇宙を作る詩的な住いに、人は酔わずにいられるでしょうか。
藻井の三階で、四隅を木彫りの四天王が支えています。
藻井全体は美しく精巧で、細部にまでこだわって味わう価値があります。
また館内には、瑠璃瓦の部材を間近で見ることができる美しい展示品がたくさんあります。
古代の木製品の精巧な細工が、この押し引きの間に隠れています。
こんな不細工な格好でどうして泰山の石敢当をさせられたんでしょう。
おどけて舌を出す石獅子は民家の飾りです。
古代祭農文化展では、歴史の教科書に記載される農具がたくさん展示され、ここは知識を増やしながら子供と散歩するいいスポットです。
漕運をテーマにした展示会では、漕運を活き活きと描写され、賑やかだった時代を再現しています。
外出に欠かせない酒屋も設けられています。
北京古代建筑博物館は同じ敷地内の先農壇と切っても切れない関係がある場所で、展示を見終わると次に先農壇に行きましょう。先農壇は明・清王朝の帝王が先農神を祭った場所で、北京5大壇の一つであります。
今も宰役亭、具服殿、神倉院などの遺跡が残っています。
天神地祇壇は風雲雷雨、山岳海瀆などの神を祀って、順調な風雨を祈願しました。
ここで一番面白いのは穀物畑です。
これは、皇帝が先農神を祭って自ら耕作した畑で、中国人が普段に使う言葉「一畝三分地」はここからきたものです。
毎年旧暦三月の上亥の日に、皇帝は官を率いてここに来てまず農壇を祭り、具服殿で着替えて謖田で耕作しました。
明・清の皇帝の耕作回数を集計した表もあります。
秋はちょうど収獲の季節になりますが、早めに皇室の「一畝三分の地」を見てみましょう。
住所:北京市西城区東経路21号
アクセス:72番バスで先農駅で降り、地下鉄8号線に乗り換え、天橋駅で降ります。
チケット代:15元
予約:公式アカウント「北京文博」で予約できます【翻訳/呂文開 校正/範夢琴】