清の宮廷料理:仿膳飯荘

2021-11-30

北京市の仿膳飯荘は宮廷の味を今に伝える料理が食べられる中国の老舗レストランであり、北海公園の漪瀾堂、道寧斎など乾隆年間に建てられた古建築群の中にあります。1925年に宮廷の御膳房(厨房)で働いていた数名の料理人によって創業されました。「仿膳」は、専門的に宮廷御膳房の手法を模して作られた料理やお菓子などの食べ物の意味であり、現在に至るまで85年の歴史があります。

仿膳飯荘は清の宮廷料理の研究と整理、継承と革新、経営と保護を行う単位であり、数十年経営する中で、ずっと宮廷の味の特色を保ってきました。名高い宮廷料理の発掘と研究・開発のため、仿膳飯荘は何回も人を故宮博物館へ派遣し、おびただしい量の宮廷料理の記録の中から、乾隆・光緒年間の数百にもおよぶ料理を整理しました。

その中で、鳳尾魚翅(フカヒレを鳳凰の尾のように並べたもの)、金蟾玉鮑(アワビやウズラの卵でヒキガエルの形を模したもの)、一品官燕(ツバメの巣のスープ)、油攅大蝦(蒸したエビに熱した油をかけたもの)、宮門献魚(鱖魚(けつぎょ)の身を削いで一口大の大きさにして揚げ、唐辛子を載せてその上から熱した油をかけたもの)、溜鶏脯(揚げ鶏団子とグリーンピースのスープ煮込み)などが最も特色のある料理です。有名な点心には、豌豆黄(エンドウ豆で作った羊羹様の菓子)、芸豆巻(インゲン豆をつぶしたペーストで小豆あんを巻いたもの)、小窩頭(トウモロコシ粉、小麦粉、きな粉、卵、砂糖などを混ぜて円錐形にして蒸したもの)、肉末焼餅(肉そぼろを挟んだパン)などがあります。

1979年、発掘、整理を経て、仿膳飯荘は国内で初めて宮廷料理を売り出し、世界各国の飲食界の注目を広く集めました。宮廷料理には山八珍、海八珍、禽八珍、草八珍などの貴重な原材料を使用し、満州の焼き・炙りや漢族のとろ火で煮込む・蒸し煮する・煮るなどの技法を取り入れており、南北の選りすぐられた味の粋を集めており、種類が豊富で多彩、盛大で壮観です。

文・北京旅行網

モデルコース
人気おすすめ