800年以上も続く北京の伝統行事「廟会」とは?

2021-12-03

旧正月になると、北京市内の名所・旧跡・公園などで「廟会」が開かれます。「廟会」とは中国で800年以上も続く、春節には欠かせない伝統行事であり、北京の旧正月の風物詩とも言えます。「廟会」という行事で、更に春節(旧暦の新年)を色濃く味わい深く印象づけられます。

「廟会」は直訳すると「お寺の会」です。つまり日本の各地「神社・仏閣」で開かれる「縁日・露店」のこととほぼ同じです。中国の廟会は昔では縁日のことで、仏教や道教で行われていた行事ですが、知らず知らずのうちに旧正月などで賑わう時期に地元の風俗文化や食文化を楽しめる民間の活動へと変貌してきました。

北京では、元、明、清の時代を経て昔から多くの廟会があって、歴史も長いです。歴史を紐解けば元代末期・明代から800年以上も続きます。

その中、多くの北京っ子が訪れる「地壇公園廟会」、北京で歴史が一番長い「廟会」の一つである「東岳廟廟会」、そして中国国家無形文化財に選ばれた北京東郊の「丫髻山廟会」などが極めて有名です。

北京観光の定番である「天壇」と同じく「北京五大壇」と称されている「地壇(ちだん)」も北京の有名なスポットの一つです。地壇はもともと「方沢壇」とも呼ばれ、昔は明と清の二つの皇室が大事なお祭りを行う宗教的な場所として使われてきました。天壇とは対照的に、ここは歴代の皇帝が地の神様に対して祭祀を行う場所でした。

地壇廟会は1985年から始まりました。その歴史がそんなに長くないですが、北京の民俗、下町の風俗が体験できる廟会として、国内外の観光客にも有名な廟会となりました。北京っ子にとっても春節の廟会の一番お馴染みな場所といっても過言ではありません。

北京の道観でも、特に規模の大きなものとして知られるのが、東岳廟と白雲観の二つの廟宇であります。ここも廟会が行われた地ですが、「地壇」など旧正月の廟会が行われた寺廟とは異なり、この両道観で行われた廟会は年に数度のものです。

開催時間については、春節(旧正月)の正月一日から十五日までと、それに東岳大帝の生誕祭である旧暦三月二十八日の前のほぼ一ヶ月です。この他に旧暦の毎月一日と十五日にも、参拝客に廟が開放されていたというが、盛大な廟会が開かれたのは、やはり春節と生誕祭前後です。

「丫髻山」は中国華北地方の道教の聖地であり、丫髻山にある「碧霞元君祠」は既に1300年以上の歴史もあり、唐の時代の初期に建てられ、明の時代から皇室に重んじ始めました。「敕賜護国天仙宮」などの扁額が授けられ、清の康熙・乾隆などの皇帝も何度もここ丫髻山を訪れ、参拝したということです。特に清の康熙帝より、丫髻山は皇室の家廟とされ、「近畿福地」の名も授かりました。

毎年の旧暦4月1日、丫髻山では規模が大きな廟会が行なわれます。この廟会はすでに500年近くの歴史があり、2021年に国の無形文化遺産にも登録されています。

北京旅游网翻译

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