中国伝統のマミアン・スカートがおしゃれアイテムとして人気沸騰

2024-02-23

今年の春節(旧正月、2024年は2月10日)時期には、馬面裙(マミアン・スカート。両側面にプリーツがあり、巻き付けるように着用するスカート)の人気に火がついた状態になりました。中国国内だけでなく、フランスや英国の街でも着用する女性が見られるほどです。

マミアン・スカートの基本的なスタイルは宋代(960~1279年)にさかのぼることができ、明・清(1368~1912年)代にとりわけ流行した、1000年以上の歴史がある中国の伝統的なロングスカートです。かつては文様のほとんどが龍や鳳凰、花などめでたい意味合いのあるものでした。

中国の東部にある山東省の曹県は中国の民族衣装である「漢服」の生産拠点の一つです。今年はこの地でも、マミアン・スカートがトップクラスの人気商品になりました。曹県で衣料を生産販売している李さんもこのところ、納品に追われる日々を過ごしています。マミアン・スカートを作り始めて2年余りが経ったのですが、現在では100人以上の従業員が全力で対応せねば受注をこなせないとのことです。

李さんは、「今年1月には毎日100点ほど売れ、月間販売量は3000点から5000点に達しました。昨年下半期には、マミアン・スカートの売り上げが目に見えて伸びていることに気づきました」と話しました。李さんの工場は曹県では中小規模に当たります。規模の大きい工場では、1日に数千点のマミアン・スカートが売れるとのことです。マミアン・スカートはほとんどが200元(約4000円)程度の安価で販売されていて、コストパフォーマンスの良さも魅力の一つです。

マミアン・スカートは中国国内向けのほか、カザフスタンやマレーシア、シンガポールなどにも輸出されています。

多くの若者にとって、伝統とファッション、美と文化が融合したマミアン・スカートは、単なるファッションアイテムであるだけでなく、「文化の記号」でもあります。若者がマミアン・スカートを大いに愛好して、伝統文化とファッションに金銭を投じたいと思う心の底には「中国の伝統文化の遺伝子の目覚め」が存在します。(ZHL、鈴木)

中国国際放送

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