各地における中秋節の過ごし方

2013-09-10

2013年の中秋節は9月19日(木曜日)。旧暦8月15日の中秋節は、春節(旧正月)、元宵節、端午節とならんで「中国の四大伝統祭り」と呼ばれている。この日は月を愛でる日として古くから伝わっている。

少数民族の間では男女が月明かりのもと、踊ったり、恋人を見つけたりして楽しんだりする地域もある。都市部に住んでいる人々はベランダでしか月見ができなくなってしまい非常に残念だ。豊かな家庭の場合は、早々とレストランを予約して、食事をしながら月見を楽しんでいる。都会の「マイカー族」たちは、食べ物などを用意して、家族連れで景勝地へと月見に出かけるところもある。広州などの南の地方では、小舟に乗って月見をするなんてロマンティックに過ごす者たちもいる。家族そろってまたは4、5人の友人同士で小舟を一艘レンタルし、波に揺られながら夜空の満月と水に映る月の影を楽しむなんていうのも、情緒にあふれて楽しめそうだ。

中国大陸のほかに、台湾や香港でも中秋節が祝われている。しかしその祝い方は多種多様だ。台湾では中秋節は重要な民俗行事であり、全台湾が休日となっている。月見をして月餅や文旦を食べる習慣もある。地域的な文化としては、美濃区の客家のアヒルを殺して食べる習慣や、宜蘭の小麦粉を練って中に黒糖を塗って焼いた「菜餅」を食べたりする習慣がある。また、台湾南部ではおもちや火鍋を食べる風習もある。1980年代中期ごろから、当日屋外でバーベキューをするなどの別の楽しみ方をする人々も増えている。

香港の祝日は旧暦の8月16日(中秋節の翌日)となっているが、いくつかの学校や会社では8月15日の午後から休みとなる。人々は月餅を買う他にも、サトイモやスターフルーツやヒシなどを買ってお祝いをする。近年の香港では様々な新しい月餅が作られ、特に冰皮月餅(アイス月餅)が流行している。香港の主要な公園では、大小の灯籠が飾られ、中秋節を盛り上げている。銅鑼湾の大坑では、ドラゴンダンスが3日間続けて行われる。これは客家の習慣で、旧暦8月14日から16日の3日間にわたって行われ、災いが消え貧乏でなくなることを願っている。また、年長者に長寿麵を、年少者に豬仔餅を送る習慣がある地区もある。

中国本土以外に、一衣帯水の隣国である日本でも「十五夜」が祝われている。日本ではこの夜の月を「中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)」と呼んでいる。月が見える場所などに、薄(すすき)を飾って月見団子・里芋・枝豆・栗などを盛り、御酒を供えて月を眺める(お月見料理)のである。この十五夜の月を鑑賞する慣習も中国から由来したものだろう。

北京旅游网

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