「看·见殷商」(殷商を視る)展では、まるでドラマのような別れのシーンが繰り広げられました。出張を終えた“青銅の手”が、展示仲間たちと惜しみながらお別れ。感動の場面には来場者からも「またどこかで会いましょう!」という温かい声が寄せられました。
6月17日より湖南省博物館所蔵商代「象尊」が北京大運河博物館にお目見えします(※展示スケジュールは変更になる場合があります)。
戦神の象徴「鸮尊」
この鸮尊は、1976年に河南省安陽の殷墟・婦好墓から出土した商代の青銅器。高さ約46cm、胸を張ったフクロウ(鸮)をかたどったユニークな造形が特徴です。大きな目に高い冠、がっしりした足と広がる尾が三点でしっかり支えています。口内側には「婦好」の銘文が刻まれており、ディテールも装飾も見事。商王朝末期を代表する名品です。
表情豊かなスーパースター「亞醜銅鉞」
このかわいい青銅器は、1965年に青州の商墓から出土しました。まるで彫刻のようなキリッとした輪郭と、不思議な微笑みで人気を集めた、観客には大好評だ!
「亞醜」という名前は、見た目のことではなく、口元の左右に刻まれた対称的な銘文「亞醜」によるもの。古代の山東地方の方国名を示すともされており、鉞は王権の象徴だったとも言われています。その笑顔にだまされないで、実は貴族なんです!
「陶器界のペッパピッグ」こと「猪首蓋盉」
ぽってりとした愛らしい姿が目を引くこの陶器は、商代に作られた灰色の土器で、注ぎ口と半環形の取っ手を持ち、肩や腹部には縄目模様が施されています。ふたはなんと豚の顔、長い鼻に丸い目、ピンと立った耳がチャームポイントです。
お気に入りをお土産に!
威厳たっぷりの「鸮尊」、ミステリアスな笑顔の「亞醜銅鉞」、ほっこり癒し系の「猪首蓋盉」……お気に入りはどれ?
観覧のあとはグルメタイム!
展示をたっぷり堪能したら、お腹もペコペコ?ご安心を!博物館地下1階「運河食舫」へどうぞ。
ここでは、古き良き運河文化をオマージュした料理と、現代の料理技術を融合したメニューが楽しめます。主菜、副菜、スープ、点心、麺類など、栄養バランスもばっちり。
店内は伝統的なモチーフとモダンデザインが融合した空間。北京の風情と運河の文化を味わいながら、特別なひとときをお過ごしください。