伝統中国医学の運動療法とは中国で生まれた健身法である導引術を通じて健康や若さを保つ一種の養生方法です。
そもそも導引とは、呼吸運動(導)と身体活動(引)を組み合わせた中国古来の養生術の一種で、相当なバラエティがあります。その特徴は、呼吸に合わせて、体を動かすことにありますが、気功の要素である意念を用いて気を特定の部位に運ぶ、あるいは汚れた気を排出するという作用もあります。現代の健康体操に似ています。

代表的なものに五禽戯、太極拳などが挙げられます。三国の時代、華佗は導引術を虎戯、鹿戯、熊戯、猿戯、鳥戯という五つの方法にまとめ、「五禽戯」と名づけました。導引術の特徴を全面的に要約しており、しかもシンプルでしやすく、後世の医療と健康管理の進歩に寄与してきたのです。

太極拳の起源と創始者に関しては諸説あり、詳しいことは分かっていませんが、「太極拳」という名称が定着したのは、1852年に中国河南省で発見され、後に『太極拳経』と呼ばれる文献が発見されてからといわれています。太極拳ではスクワットと同じような基本姿勢が続き、片足でバランスをとることも必要とされるため筋力や神経・筋協応能の向上にとても役に立ちます。また、注意、学習、記憶、知覚などの健康な成人の幅広い思考スキルにプラスの効果があります。健康・長寿に良いとされているため、健康法として習っている者も多く、中国などでは市民が朝の公園などに集まって練習を行っている光景がよく見られます。



