十二生肖は中華民族の伝統文化として、中国人にとっては影のような存在で離れられないものです。生肖は十二生肖、十二属とも呼ばれ、昔から十二の動物で時間を表示します。つまり、十二時辰（一時辰は現在の二時間に当たる）、十二ヶ月、十二年を表示します。また、鼠、牛、虎、兎、竜、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、猪という順の十二種類の動物を十二支に取り合わせて年を表します。それぞれは子鼠、丑牛、寅虎、卯兎、辰龍、已蛇、牛馬、未羊、申猿、酉鶏、戌犬、亥豚です。誰でも自分の生年月日によって自分の生肖や属相を見つけることができます。十二生肖の伝統的な数え方によると、2022年は虎の年です。虎は中国の十二生肖の3番目の動物で、十二支の「寅」に当たります。

人々の生産生活の中で、十二生肖は常にコード、記号、象徴の役割を果たしています。一人一人にとって、十二生肖は自分が生まれた年を覚えるために使われます。また、一部の民族は生月、誕生日、生まれた時間を覚えるのに使います。それによって、数千年にわたり、属相という中国人一人一人の魂に刻まれた消えがたい印が現れました。

生肖数が十二であるのは中国古代の干支紀年法に由来します。昔の人は十干、十二支で年を表示します。十干は甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、王、癸で、十二支は子、丑、寅、卯、巳、辰、午、未、申、酉、戌、亥です。十天は十二支と合わせて一甲子となります。一甲子は六十年に当たり、また12年を一周期として十二支で表し、動物を加えることで鼠年、牛年、虎年、兎年、竜年、蛇年、馬年、羊年、猿年、鶏年、犬年、豚年となります。これは十二生肖の由来です。

生肖は遠い昔からの古い文化であるため、なぜこの12種類の動物を選んだのか、どのような順序で並べたのか、今ではわからないです。生肖は大昔の動物崇拝、トーテン崇拝の環境から生まれ、人々は動物を序数記号として十二支に合致させます。現在は神話や伝説と想像からこのような成因を説明するしかありません。

中国では、生肖の存在は無視できない意義を持っています。十二生肖をめぐって、人々は多くの感動的な物語を作り、様々な習慣を生み出し、そこから自分の秘奥と運命を探ります。そのため、生肖は各民族、各時代に愛され、重視され、千年経っても衰えないです。

時代の発展と伴い、十二生肖は次第に民間の信仰や観念の中に溶け込み、結婚、人生、年運などの方面に反映しています。どの生肖でも豊富な伝説を持ち、またそれに基づいて一種の観念の解釈システムが形成され、民間文化の中のイメージ的な哲学となります。例えば、結婚相手の属相との相性、縁日の祈り、回り年などです。現代では、生肖を春節のマスコットで、娯楽や文化イベントの象徴とする人が増えています。

十二生肖は長い歴史を持つ民俗文化のシンボルとして、歴代に生肖のイメージとその象徴的な意味を持つ詩歌、春聯、絵画、書画と民間工芸作品が数多く残されます。中国以外に、世界の多くの国は春節の間に生肖切手を発行し、中国の新年に対する祝福の意を表します。(叶威　訳)