臘八│おいしいお粥に新年への祝福を込めて!

2022-01-07

中国では陰暦臘月八日(旧暦12月8日)を臘八節(ろうはちせつ)としています。臘八節とは五穀豊穣を祝い、まもなく春節を迎える準備をする日。もともと中国古来の伝承で、その年の豊作を感謝するために12月に「臘祭」を祝い、紀元5世紀ごろから、旧暦の12月8日に祝われることになりました。今年の臘八節は西暦の1月10日となります。

中国の古い習慣では、旧暦12月8日に家族と一緒にお粥を食べるとの風習となっています。この雑穀となつめのおかゆは臘八粥(ラーバージョウ)と呼ばれ、いまはすでに中国の伝統の食べ物になっています。

臘八粥とは8種類の穀類を入れて甘い味を付けた粥です。作り方は地域によって少し違ってくるが、大体はと麦、もち粟、黒米、もち米、なつめ、小豆、落花生、ぎんなんこの八種類のもので作られています。いまの頃になるとスーパーで臘八粥の材料が売られております。

「臘八粥を食べる」習慣は、中国ですでに1千年以上前から続いており、宋代に始まったといわれています。毎年旧暦12月8日が来ると、朝廷、官府、寺院は言うまでもなく、一般庶民も必ず「臘八粥」を食べます。最も初期には、「臘八粥」は貧困者への施しを目的としたものでした。長い時間を経て、風習もだんだんと変わってきました。それにつれて、「春節の訪れを知らせる臘八粥」「臘八が終わると新年」など、臘八にまつわることわざも続々と誕生しました。

臘八節が終わると、旧暦12月23日に竈王節(祭竈節)があり、まもなく大晦日と春節を迎えます。ですから、臘八の日に食べる臘八粥も年越しの「前奏曲」に相当し、新年へのお祝いの意が込められています。

また、中国仏教の伝承では、旧暦の12月8日は仏教では「釈迦成仏の日」とされています。苦しい断食の修業をしている釈迦牟尼が旧暦12月8日にスジャータという女性が食べさせてくれた粥で元気が出て、悟りに至ったということです。

北京の寺院にも「臘八粥を配る」習慣があります。特に雍和宮が作る「臘八粥」が大いに名を馳せ、「北京の絶品」と称えられています。

文・北京旅行網

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