北京の伝統食品:王致和腐乳

2021-11-30

漢の時代にはすでに、中国では豆腐が発明されていました。保存しやすくするため、人々は酒粕を加えて漬け込みました。こうして腐乳ができたのです。清の時代になると、腐乳の製法が完成しレベルが向上してから、一時期非常に有名になった王致和腐乳が登場し、その伝統的な製法が受け継がれて今に至ります。

清の時代、康煕8年(1669年)、安徽の挙人(科挙の第一関門である郷試の合格者)であった王致和は、次の中央での試験を受けるため、北京の安徽会館に泊まっていました。受験期間中は、豆腐の販売で生計を立てていました。王致和は実家の腐乳製法を売れ残った豆腐の保存に利用し、意図せず臭豆腐というユニークな商品を発明することになりました。その後、臭豆腐の商売はますます繁盛し、王致和は科挙の試験を捨て、商売人に鞍替えしました。清の時代、康煕十七年(1678年)前門外延寿寺街で「王致和南醤園」を創業し、店の奥の工場で臭豆腐を生産していました。

王致和腐乳の製法はケカビ型発酵腐乳の製造工程を伝承しています。主に赤腐乳と青腐乳(臭豆腐)を生産し、製品は「きめ細かくて柔らかく、うまみがあり、独特の香りがある」という特徴を持っています。王致和腐乳は大豆を原料とし、紅酒(アンチュー。もち米に紅麹と水を加えて醗酵させ、米酒(蒸留酒)を入れて作る酒)、白酒、白砂糖、食塩を補助材料とし、微生物発酵を経て作られます。製造工程は比較的複雑で、原料から完成品ができるまで、大豆を選別する、洗浄する、ふやかす、すりつぶす、漉して豆乳とおからに分ける、豆乳を加熱する、固める、圧搾する、塊状に切る、種菌をつける、前発酵、漬け込む、瓶詰め、後発酵などの数十の工程を経なければならず、出来上がるまでに約3ヶ月以上かかります。昔、王致和腐乳の生産で使われる道具は多く、主に大きなかめ、石臼、柴鍋(かまどに固定された鍋)、石塊、木板、せいろ、つぼなどがありました。歴史上、腐乳を食べるのは多くの労働者が植物性蛋白質を摂取する重要な方法です。王致和腐乳は発酵性豆製品に属し、栄養が豊富なだけでなく、薬としての価値もあり、コレステロール含有量や血圧を下げるなどの多くの効能があり、得難い理想的な健康食品です。

近年では、王致和腐乳は生産面でさらに発展しました。「王致和」の商標が国の関係部門に「馳名商標(有名な商標)」と認定され、王致和南醤園は商務部によって「中華老字号(中国の老舗)」と認定されました。目下、王致和腐乳は全国31の省、市、自治区、遠くはアメリカ、カナダ、オーストラリア、欧州連合(EU)などの多数の国と地域で販売され、王致和の腐乳製品は国内外消費者から広く歓迎され称賛されています。

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