北京の伝統的な住宅とは?

2021-11-03

国土面積が広い中国ですが、その住宅や建築もいろいろあります。北京の伝統的住宅といえば「四合院(しごういん)」があります。

四合院は、方形の中庭を囲んで、1棟3室、東西南北4棟を単位とする北方中国伝統的家屋建築であります。道路(胡同)に面した建物の壁と接続して高さ2メートル近い煉瓦壁が築かれ、南側に大門(表門)を構えます。中国の華北地方以北及び西北地方に多く見られるが、特に北京市街において建てられたものが有名です。

北京の四合院は、遼代には基本的な構造は形成されており、その後の金、元、明、清代を経て現在のような構成となりました。現存する四合院のほとんどは清の時代から造られたものです。歴史の変遷につき、1軒の四合院に中庭を囲んで数世帯が雑居する『大雑院』が登場しました。

四合院の「院」とは中庭(院子)のことで、中庭を中央に設け、中庭の中央に「十」文字の通路を作り、その東西南北の突き当たりに、それぞれ一棟ずつ建物を配置します。「四」という文字が名前に入っているのは、東・西・南・北の四つの方向を意味します。「合」というのは「取り囲む」という意味で、四つの方向・面には家屋が立てられ、また四方は壁に囲まれた住宅を「四合院」といいます。この構造は中国古代の礼儀や思想に影響したといわれています。

四合院の部屋はいくつもありますが、外と通じる門は一つだけで、しかも一般的に壁には窓がありません。こういう閉ざされている空間はそとの世界を遮断し、家族で静かに暮らすことができます。また、伝統的な四合院の中庭に欠かせないのが樹木です。母屋に向かって左右対称に樹が植えられたのは一般的です。

今は大きな発展を遂げてきた北京ですが、北京っ子にとって、この静かで安らぎのある四合院は一つの思い出と癒しの空間となってきました。北京の昔の雰囲気を体験したいのなら、四合院は一番おすすめです。四合院の多くは、一般的には見学は出来ないが、魯迅記念館、茅盾故居、老舍記念館や郭沫若記念館など著名人の居住した四合院は参観が可能です。

北京旅游网翻译

モデルコース
人気おすすめ