春にぴったりな華服:服飾から見る中国

2021-03-16

綺麗な華服は、色とりどりの花によく似合います。ゆったいりした袖が垂れ下がり、長い裾が広がり、さらによそ風に揺れ動く衣帯を加え、まるで絵に描かれた神様のようです。大河ドラマの主人公になったような感じはしませんか?実は中華民族の伝統衣装として、華服の美しさはすでに世界中に知られています。

では、中国人として華服についてどれぐらいご存知でしょうか?

衣、食、住、行は私達の生活の中で不可欠な部分です。大昔から人々は獣皮で体を隠していました。中国の場合は、嫘祖が蚕を飼って糸を紡ぎ、当時の女性を連れて一緒に布を織って服を作っていたそうです。そのあと、体を隠したり寒さを防いだりした服装は、多種多様な衣装とアクセサリーに発展してきました。

五千年の歴史を誇る中華民族。上着と下裳から一体深衣までです。直襟、交襟、丸襟、対襟…服装も歴史とともに移り変わりってきました。近年、中国では伝統的な服飾を愛する人がますます増えています。自発的な宣伝でも、ただの趣味でも、何千年もの歴史を持つ中華民族の伝統衣装の魅力に引かれたに違いありません。

沈従文氏や孫機氏が相次いで服装考古と服飾史論の分野において数多くの研究を行い、詳細な文献資料を収集してきました。中国国家博物館は孫機氏など博学者の数十年の学術研究成果をもとに、「中国古代服飾文化展」を開催しました。玉石器、骨器、陶器、服飾、金銀の装飾品、書画など多種多様な展示品があります。

布をより体に似合う服装にするために、昔の人は骨针などの道具を発明しました。また、服を饰るためにさまざまな玉の佩を作って身に挂けました。さらに髪の毛を結ぶために、節や骨笄(骨で作られた節)などを作りました。

中国の伝統衣装は、最初は上の衣と下の裳があり、合わせて「衣裳」と言います。東周の時期になり、だんだん衣と服が一体した「深衣」となりました。最初は直裾深衣で、後になって曲裾深衣に発展しました。曲裾は直裾よりもよく身を包むことができ、歩く時もより便利となるので、深衣は魏晋の時期まで流行していました。

正装する時、先秦の貴族たちは腰に大帯と革帯を締めます。その上、革帯にフックを付けて飾り、貴族である身分を示していました。

隋唐の時代に入り、服装は少し変わりました。この時期、直襟のカーディガンが現れ、薄絹の生地がよく用いられるようになりました。このような生地は軽くて涼しいので、唐の漢服によく使われていました。

隋唐時代の冠と髷にも変化が起きました。特に唐代の女性の髷にはいろいろな種類があり、そこから唐のファッションを覗くことができます。

宋の服装は大体唐の様式を踏襲しています。直襟の襟合わせが流行していました。また、交襟と丸襟のガウンもよく見られます。公服の「展脚幞頭」は独特であり、官吏たちが朝廷に行く時に、ひそひそ話をすることを防ぐために作ったそうです。

元の服装制度は漢と唐と大して変わりませんでした。モンゴル族がよく馬に乗るので、比較的に短い「辫線袍」が現れました。このような服も衣と裳の二つの部分があり、漢民族の服装より幅が狭く、体にラインに合わせています。腰にたくさんの襞があり、馬に乗りやすいです。

明の時代になると、明太祖朱元璋は漢民族の伝統に基づき、「上承周漢、下取唐宋」という理念を持ち、新たな服装制度を制定しました。男性の服はほとんど交襟でしたが、女性は交襟と直襟両方ありました。さらに明の中後期になると、新しい襟の形も現れました。

明時代は服装の制度が変わった以外に、冠にもこだわりがありました。同時の手細工が日に日に精进し、女性の髪飾りや冠は前に比べて更に精致となりました。

明の衣装は周辺の朝鮮、ベトナム、琉球などに深い影響を与えました。周辺諸国の服飾は多かれ少なかれ明の影響が残っています。

清朝は中国の最後の封建王朝として、服装にも独特な特徴が見えます。「剃髪易服」の政策により、明の冠や礼服及び漢族の服装はすべて廃止されました。また、朝代の変更により、満民族の習慣はだんだん中原地区に影響を与え、服装も少しずつ変わっていきました。

清の衣装の中で、最も特別なのは男性の吉服冠、女性の旗頭と女性の旗靴です。それまでの靴や帽とは大きく違っています。

時代が変わって、中国歴代の服装も変遷してきました。服装の発展は、各時代の栄枯盛衰を知る一つの方法です。中国の歴史文化と服飾文化に興味がありましたら、ぜひ中国国家博物館に行ってみてください。誰でも昔の中国人の知恵に驚きますよ。

住所:北京市東城区東長安街16号中国国家博物館北18展示ホール 

アクセス:地下鉄1号線天安門東駅C口

入場料:無料

個人の観覧客は1-7日前に「国家博物館」の公式サイトまたはWeChatの公式アカウントで事前予約をしてください。事前予約は入場前日の16:00までです。

営業時間:毎日9:00-17:00(16時は入館停止)、月曜日は休館日です(祝日を除く)。夜間入場は一時中止です。予めご了承ください。

注意事項:見学当日は予約の際に使用した本人の身分証明書(または他の証明書)及び予約のQRコードを持参し、北門の西側より入館するよう、よろしくお願いいたします。【図文/蒋瑞琪 訳/李翊菡(実習)】

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