小年:かまどの神様を祭る日

2021-01-28

臘八節が終わると、まもなく「小年(シャオニエン)」を迎えます。「小年」は特に一日を指すわけではありませんが、中国の春節期間中の伝統的な行事の一つとして認識されています。

地域によって「小年」の日付も少し変わります。中国の北方地方だと旧暦の12月23日、南方地方だと旧暦の12月24日、ほかには、江蘇省・浙江省・上海市では旧暦の12月24日とも大晦日の前日とも「小年」、南京では旧正月の15日、雲南省の一部のエリアでは旧正月の16日が「小年」とされています。それにしても、旧暦12月23日と旧暦12月24日が最も一般的です。

「小年」は通常、臘八節と同じように春節の始まりとみなされています。つまり、人々は年越し用品を買ったり、大掃除をしたり、かまどの神様を祀ったりするなど年越しの準備をし始めます。これも前の年に別れを告げて良い新年を迎える願望を表しています。

中国では「小年」になると、「祭竃(かまどの神様祭り)」は一番重要な活動です。宋の時代に、「祭竃」はすでに「小年」と合併し、旧暦12月24日に定着しました。清朝の半ばの前は祭竈節はずっと旧暦12月24日でした。少なくとも乾隆帝の時代までも旧暦12月24日が祭りの日でした。そして、清朝の中後期になってから、祭天大典(天を祭る儀式)は旧暦12月23日に行われ、支出を節約するために、「祭竃」もこの日に祀られることになりました。それによって、上も下もいっしょになり、中国の北方地方は旧暦の12月23日に「小年」を祝うことになりました。

「小年」には、それぞれの家の人々は粘り気のある飴を供えて、悪い報告をされないようにする家があれば、報告される内容をより良いものにしてもらうために、酒や肉を供える家もあります。また、竈神の神像を新しいものに変わる必要もあります。

「祭竃」という風習は火の神を祭ることから由来しました。竈神は火の神様と同じように農業や家畜、家族を守る守護神ともされています。竃神の役割として、普段はその家の人々の行いを監視して、一年に「小年」一度に天界に登っていき、その家の人々の行いを報告することであります。ですから、「小年」になると、それぞれの家の人々は報告される内容をより良いものにしてもらうために竃神を祭ります。

ほかには、「掃塵」も「小年」の重要な風習の一つです。中国では、「小年」から「除夜(大晦日)」までの間は「迎春日(春を迎える日)」と呼ばれ、「掃塵日(大掃除をする日)」とも呼ばれています。「掃塵」とは年末の大掃除です。古いものを取り除き、新しい年をむかえ、不吉なものを取り除くために、人々は家の隅々の汚れをなくし、布団まできれいに洗ったりします。

「小年」が過ぎると、除夜(大晦日)まであと6、7日で、春節の準備がもっと熱心に見えます。中国各地はお正月準備にもっと活気を持つようになります。

文・北京旅行網

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