在宅の暇つぶしに本を読んで 一々精読に値する古典的な人文傑作

2020-03-12

楊絳はこう言った。若い時は本を読まないと人生を理解できないと思ったが、人生を理解できなければ、本を読み取ることはできないと後で分かった。読書の意味は生活の感覚で本を理解し、読書の収穫で生活することでしょう。読書には良い本が必要で、良い本は何度も何度も読んでも飽きることはない。読書は知識を充実させるのみならず、魂が静められる。良い本を読むのは知恵のある者と話し合うことと同じように、心の疑惑を解いたり、心の灯を灯したりするから、前に進む道を開いてくれる。良い本を鑑賞し、風や雪も歳月の夕焼けになろう。

『論語別栽』あらすじ

伝統文化を理解するために、まずは儒家の学術思想を理解することから始まる。儒家思想と言えば、孔子と孟子の学術を研究すべし。孔子の思想や学術に触れるには、まずは『論語』だ。『論語』は孔子の言行を記録した重要な儒家古典で、関連する注疏は出て切れない。南懐瑾先生は1962年から1975年まで『論語』を三回に渡る解説した。三回目の解説文集の出版にあたり、南先生はこの解説文集を『別栽』と名付けた。それは解説は個人的な意見で、正統な儒家経学と異なるものであるからだ。『論語』を巡るこれまでの解説には違ったところが多くあり、主な問題は義理への理解が違い、内容についての解説は科学的なものではないことにあると南先生は考えている。南先生は『論語』を解説する際、「正統な儒家経学を脱出する」、「奥に入って、枠を脱出する」という体験を重んじる。

南懐瑾先生は『論語』を解読する際、一字一句の解釈ではなく、原文の趣旨に対する独自の見解を述べ、読んでいるうちに読者は元気を感じた。その中、歴史や現実の物語が混じって、意味深くておもしろくて、なかなか忘れられない。文章は自然且つ質素な言葉で書かれ、まるで老人が隣に座って歴史を語りながら、あなたを悟ってくれるように~作者のプロフィール

南懐瑾先生は学者風の家庭に生まれ、幼い頃から詩書を満喫し、経書歴史を読み切り、国学を深く研究し、深い認識と理解を持っている。中華伝統文化の儒教、道教、仏教に造詣が深く、諸子百家、詩・詞・曲・賦、天分暦法、医学養生などを研究し、西洋文化に対しても深く理解している。東西文化界において尊敬され、「一代の大家」と称される。『生き方』あらすじ

今の私たちは「不安の時代」におり、非常に混沌で未来をハッキリと見えない。豊富な心があるべきなのに、どうしても満たせない。衣食に憂いないにも関わらず、礼儀が少なくなった。自由に見えるが、窒息する感じがよくある。人間としての生き方を思考しないと、混沌な状況はひどくなり、未来は見えなくなる。それと同時に、社会の混乱も更に蔓延していくだろう。実は、頑張れば得られないものはあるのか?人間を負かすことはあるのか?なのに、皆は悲観且つ無力な日々を過ごし、危険を冒しても公然と法律を犯そうとする。何故この社会は窒息の空気が満ち溢れるのか?それは生きる意味と価値を分からず、人生のコンパスを失った人がたくさんいるからだ。この本そのものは人生の方向を教えてくれる本だ。作者のプロフィール

稲盛和夫、1932年に日本の鹿儿島に生まれ、1955年に鹿儿島大学工学部を卒業。1959年に京都陶瓷株式会社(今の京瓷会社)を創立、1984年に第二電電株式会社(現在はKDDIとなり、日本のNTTに次ぐ第二の通信会社である)を創立。この二社はいずれも世界のトップ500社に入った。日本の四大「経営の神様」において、彼は最も若く、なおかつ現在唯一生きている人だ。2010年2月1日に78歳の稻盛和夫は世界の注目のもとで、倒産再建の日本航空会社の社長を務めることになった。稻盛和夫の経営哲学のおかげで、奇跡がいち早く起きた。2010年11月まで日航の営利は1400億円に達し、世界を驚かせた。

国学大家の季羡林はこう言った。八十年間の観察を通し、企業家であり哲学家でもあり、二の責任を背負う人は極めて少ないが、稻盛和夫はその第一人者だと。《Educated》あらすじ

人が見えるのは私のユニークさだけだ:教室に行くことは一度もない山地からの十七歳の女の子は高学歴を得て、輝いている。

本当の自分を知るのは私だけだ:普通の人には想像できない家庭で生まれた。ゴミ所のゴロゴロした鉄板からなる私の少年時代にあるのは読書の声ではなく、クレーンの騒音だけだ。学校にも行かないし、医者にもかからないのは父親が教えてくれる忠実と真理だ。自分の声や考えを持つのは父親に許されない。私たちの意志は彼にとっての悪魔だからだ。

ハーバード大学、ケンブリッジ大学、哲学修士、歴史学博士……私のようなゴミ所からの無知の女の子は今の成功を収めることに感謝すべきだと自分は分かっている。しかし、私は少しも情熱を抱いていない。

怖くて、崩れて、自己否定、心の中に何かが腐って、臭くなった。山地から逃げた後、新しい世界が開いた。それは教育がもたらす新しい世界で、私の命の可能性だ。作者のプロフィール

TARA WESTOVER、アメリカの作家、歴史学者。1986年アイダホ州の山地に生まれ。十七歳まではじめて学校に通い、独学でブリガムヤング大学に進学し、2008年学士学位を取得。その後はゲイツケンブリッジ奨学金を獲得、2009年ケンブリッジ大学の哲学修士学位を取得。2010年はハーバード大学奨学金を獲得、訪問学者となった。2014年はケンブリッジ大学の歴史学博士学位を取得。デビュー作の『Educated』は成長と勉強の経歴に基づく回想録である。2019年は『TIME』に「Time Person of the Year」と評価された。『Sapiens: A Brief History of Humankind』あらすじ

十万年前、地球には少なくとも6種類の人間がいたが、何故今の世界には私たちだけが残ったのか?トラとオオカミの食べ残ししか食べられない類人猿から食物連鎖のトップのホモ・サピエンスに変身し、ショーヴェ洞窟の壁にある原人の手形から、月に着陸するアームストロングの足跡まで、認知革命、農業革命から産業革命、バイオテクノロジー革命まで、私たちはどのように世界の舞台に立ち、万物の霊長になったのだろうか?紀元前18世紀の『ハンムラビコード』から18世紀のアメリカ独立宣言まで、帝国主義、資本主義から自由主義、消費主義まで、獣欲から物欲まで、獣欲から人間性、神性まで、私たちは自分自身を知っているのか?私たちは幸せなのか?自分が一体何を得たいのか?何になりたいのか?

『Sapiens: A Brief History of Humankind』はイスラエルの歴史学者Yuval Noah Harariの代表作であり、十万年前命の出現から21世紀に資本とテクノロジーとの発展史を描き、科学と歴史を混じって、新しい角度から地球のホモ・サピエンスの発展歴史を述べた。

全書は三つのヒントから人類の発展過程をまとめ、認知革命、農業革命、産業革命は人類の歴史を徹底的に変えた。認知革命で人類は想像の共同体となり、農業革命で人類は贅沢な落とし穴に陥り、産業革命で最終的人類は神様のような存在になるだろう。人類は想像と虚構を通じ、お互いを繋げて協力し合い、国家、宗教、企業はいずれも想像と虚構の現実である。人類はこうした想像に頼って、認めてもらい、協力してもらうことで、一歩ずつほかの生物が及ばない食物連鎖のトップにたどり着いた。

これは偉大な人類簡史であり、人類発展を影響する要素をまとめ、人類の文化、宗教、法律、国家、信託ローンなどの由来を掘り下げ、小さいことから大きさを見せ、人類が歴史の流れにおいて自分自身及び周りの世界を見極めるようになる。『THE STORY OF EGYPT』あらすじ

エジプトは世界で最も偉大な文明体であり、その古代の物語は四千年の歴史にわたり、しかもその歴史は今後の世界を作り上げた。イギリスの古代エジプト研究団、BBC古代エジプトの歴史のドキュメンタリーのナレーターであるJoann Fletcher教授は古代エジプトの歴史を本に編集し、漏れなく書いてあり、王朝の盛衰を記録した。更に古代エジプト人の世界を私たちが理解できる歴史シーンにセットした。

本書はJoann Fletcherの代表作であり、イギリスBBCの本書のテレビ局の古代エジプト解読の関連番組の原作として、BBCドキュメンタリーらしい客観と権威を持っている。全書は古代エジプト4000年あまりの代々の王朝を段階とし、時間に沿って王朝の盛衰を軸として異なる王朝の状況を語る。壁画、テンプル、ピラミッドなどの考古の実物及び出土の文献によって代々の帝王の生活や王朝の発展を再現し、当時の庶民の世俗生活を記録する。全書は歴史の王朝を分け目とし、20章に分けられ、紀元前エジプトの数千年にわたる歴史を再現し、目下国内において古代エジプト歴史を巡る初の権威のある著作である。作者のプロフィール

Joann Fletcherはイギリスヨーク大学の考古学部の教授であり、専攻は世界のミイラ研究と葬儀考古学。ハロゲート市博物館及び芸術機関の古代エジプト学の専門家、イギリスバーンズリーアンドウィガン博物館の考古顧問。九冊の関連著作を持ち、研究論文も数多く書いており、曾てBBC歴史サイトに寄稿し、BBCチャネル2に『Life and Death in the Valley of the Kings』、『Egypt’s lost queens』の解説を書いたり、司会者をカメオ出演したりした。『空谷幽蘭』あらすじ

『空谷幽蘭』はアメリカのサイノロジスト、翻訳家、作家であるBill Porterは1980年代の末に身を持って中国へ隠者文化の伝統と歴史痕跡を探り、各地に居る隠者を訪ね、中国の伝統文化への讃賞及びあこがれを表す作品である。これより、ユニークなスタイルのある「文化復興」の旅を成した。

中国語の「空谷幽蘭」は常に品行方正の人を指す。中国の歴史において、隠者の中でこのような方は多くいるものの、今は依然として広い国土に存在するのか?これは作者を悩ませる問題だ。

中国の歴史において、山の奥に一生を送る人は常にいる。:衣食住は極簡単で、山を開拓し、無口で、残った文字は詩や処方箋などしかなかった。時代遅れであるが、季節とは密接につながり、平原の風景を離れ山の夕焼けを選び、長い歴史があるが、黙々と一生を過ごした。彼らは精神生活の根を生んだから、この世で古い社会において尊敬すべき人である。作者のプロフィール

Bill Porter、アメリカの現代作家、翻訳家、サイノロジスト。1970年にコロンビア大学に進学し、人類学博士を専攻。偶然の機会で中国語を勉強し始め、中国文化を夢中になった。1972年Billは台湾のあるテンプルへ修行に行き、そこで隠者生活を始めた。1991年香港のある放送局へ転勤し、長期にわたる中国の旅を始め、中国風土を紹介する書籍や紀行を多く書いた。同時に、仏教経典と詩集を翻訳し、欧米諸国で中国の伝統文化を勉強するブームを起こした。

Billの中国隠者に関する作品である『空谷幽蘭』が出版された後、読者に高く評価され、何度も再版された。ここ数年、Billは次々と以下の作品を作成した。中国の禅宗文化と歴史を遡る『禅の行囊』、黄河の源を探る『黄河の旅』、中華文明史における輝く篇章を掘り下げる『シルクロード』、中国西南地区の少数民族の風俗を探求する『彩雲の南』、中国古代詩人の跡を尋ねる『尋人不遇』、中国江南地区の味を満喫する『江南の旅』。これらの中国文化に関する旅の紀行や作品は読者に大人気を受け、アニー・ベイビー、アン・イル、チェン・クンなどもそれらの作品を勧めた。『L’Antiquité Retrouvée』あらすじ

歴史書籍を読みながら、目を閉じて古代人の生活を想像する時、最も難しく間違えやすいのは古代人の活動そのものではなく、彼らが活動している場所である。場所のない活動は私たちの想像から逸らし、背景の欠落で全ては混乱に陥った。調和の取れた美しいシーンはおかしい或いは醜い関連性のない破片となった。古代都市の復元図の重要な役割は私たちを当時の現場に戻させ、肉体に想像力を発揮し、身を持って歴史を体験させることである。

疑いもなく、古代都市の復元図の作成はチャレンジのある作業であるにも関わらず、本書の作者であるJean-Claude Golvinはそのチームとともに豊富な考古学、建築学の知識、優れた製図能力で目標を達成した。繊細な水彩画で古代地中海文明を直接に呈示し、紀元前2500年から紀元5世紀までの3000年に渡った。130枚の復元図に文字が加えられ、87の地区と都市を詳しく紹介し、メソポタミア、古代エジプト、古代ギリシアと古代ローマをカバーした。そのうち、様々な史書に触れられた重要な町だけでなく、曾て一時輝いた後忘れられたところも多くある。図毎に数多くの情報からなる結晶であり、ひいては一つの図には一都市の百年の歴史が縮図され、注意深く鑑賞する価値がある。

目の前の復元図を通して多くの文明の結晶を見つめ、我々は歴史を観察するもうひとつの視角を得たから、おもしろい知恵の体験と言っても過言ではない。作者のプロフィール

Jean-Claude Golvin、フランスの建築家、考古学家。曾てフランス国立科学研究中心(CNRS)の研究員を担当。長期にわたり、古代遺跡の復元作業に携わり、古代都市の復元図作成の第一人者と言える。

1969年建築家資格を取得後、Jean-Claude Golvinはいくつかの考古プロジェクトに参与。1973年からチュニジアドルスアリーナの修復工程に参加し、このうちに、歴史を好むようになった。1985年から歴史学博士課程を専攻。1979年—1990年、彼はエジプトを拠点とし、エジプトのルクソールにある「フランス·エジプト·カルナック神殿研究センター」の仕事を担当した。1989年から水彩で古代文化遺産の復元図を製図することに没頭し、今まで完成した古代から中世期までの各種都市と記念すべき建築物の復元図は1000枚を超え、その大半はアルル考古学博物館に保存されている。本館は古代の歴史文化を展示することを主とし、この分野においてルーヴル美術館に次ぐフランスの機関である。生活の芸術あらすじ

本書は散文集であり、林語堂は本の中で庄子の淡泊を言及し、陶渊明の安逸を讃賞した。『帰去来辞』を読破し、『バイブル』を解読した。また、中国人の茶道、酒席のゲーム、山・川・雲・石の鑑賞、花や鳥の世話、雪・雨・風・月の満喫など、いろいろ書いてあった。林語堂は中国人の度胸及び情操を高めるライフスタイルとロマンチック且つ優雅なオリエンタルムードを描き出し、見本となる完璧なライフスタイル、幸せな人生を再現し、詩の人生、才能の人生、ユーモアな人生、知恵の人生というユニークな風情を伝わってきた。作者のプロフィール

林語堂、一代の国学大家、二度に渡ってノーベル文学賞にネーミングされる中国の作家。著作は『生活の芸術』、『吾国と吾民』、『京華烟雲』などがある。孔孟老庄の哲学及び陶渊明、李白、蘇東坡、曹雪芹などの文学作品を英訳し、海外に紹介した。英語で著書する国内外から評価される中国の作家であり、言語学家、哲学家、文学家、著名な学者でもある。

文・北京旅行網

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