北京世界園芸博覧会(世園会)2019が開幕した。これは今年の中国にとって重要なホスト国外交の一つであり、世界に美しい中国をアピールする輝かしい「グリーンな名刺」でもある。
中国は園林植物の種類が豊富だ。英国の有名な植物学者であるウィルソンは20世紀初頭に、「中国は世界の花園の母」と述べた。人々は今日、世園会の美しい山水と巧みに設置された東屋の間を歩き、「万花の園」の中で世界の園芸と融合した「中国の遺伝子」を感じることができる。
グリーンな遺伝子
世園会の会場に入ると、「緑水青山こそ金山銀山」という目立った十文字が見える。人々はここで単純に山や水や風景を見るのではなく、随所で「グリーン」と「生態優先」の息吹を感じることができる。
約5万本の原生樹木が会場の大きな枠組みをつくり、さらに10万本以上の喬木・灌木を追加し、従来の湿地を変え浄化機能を持たせることで、会場を天然の酸素バー及び渡り鳥の生息・繁殖地にする。長さ約20キロの生態緑地は雨水の会場内での自然な蓄積・浸透・浄化を最大限に実現し、水資源を会場内で流動・循環させる。1024枚のソーラーガラス、土製建築構造、生態点滴灌漑などの技術手段により、中国パビリオンを「命ある呼吸できる」建築にする。世園会はグリーンな中国、美しい中国の建設の実践だ。
科学技術の遺伝子
ポルトガル人は16世紀に海から中国に入り、柑橘類を持ち帰った。西側の植物専門家の研究によると、これは欧州が初めて中国から直接導入した外来植物だ。その後より多くの中国本土の植物が、大海原を渡り欧米諸国に進出した。
花の愛好家は中国からコウシンバラの品種改良の親、温室内のツツジやカガリビソウの親を手にした。果樹農家は中国からモモ、ミカン、レモン、グレープフルーツなどの資源を手にした。欧米諸国の花園の植物には、中国の代表的な植物の遺伝子が含まれる。
園芸科学技術の進歩に伴い、今日の中国は世界に資源を提供するだけではなくなっている。今回の世園会の会期中、中国が独自の知的財産権を持つ多くの植物がお披露目される。現代中国の植物栽培の科学技術成果を世界に示す。
うち色の異なる12種類のサルビアがスター品種になる。北京市園林科学院花弁研究所の李子敬副所長は記者に、世界初のサルビア高品質全ゲノムマップを見せてくれた。これは植物ゲノム学研究分野の重要な成果だ。ゲノムマップを利用することで正確な育種を促進できる。花の色をより豊富にし、花が咲く時期を調節できる。
文化の遺伝子
「錦繍如意」中国パビリオン、四合院で北京を見る、中国の古き良き時代に浸る、山水に抱かれる歴史ある村を散策するー世園会の中華園芸展示エリアを歩くと、中国各地の独自色ある園芸の風格を味わい、中国の古く長い歴史と文化を感じることができる。
世園会の会期中、2500以上の文化イベントが開催される。植物と花で飾る10台の「生態山車」が180回のパレードを行い、悠久な歴史と燦然たる文化を持つ中国のストーリーを語り、現代のグリーンな発展の理念を示す。



