春を待つ「九九消寒図」

2014-01-08

厳しい寒さの冬のなかにいると、光溢れる春がとても楽しみになってくる。そんな気分なら「春を待つ暦」の「九九消寒図」を描いてみたらどうだろう?ピンクの梅の花で埋め尽くされる頃には春がやってくる。民間では、いまたに冬至に「九九消寒図」を描く習慣がある。つまり各家庭では、冬至に81の梅の花びらの絵を一枚の紙に描いて、冬至の日から、毎日一つずつそれに色をつけて消してゆき、春が来るのを楽しむと言う風習があるのである。

冬至の日からの81日間を九つの九日間を分けて数えるている。この81日間が過ぎたら、寒さが去り、天気が暖かくなり、桃の花が咲くという。民間には次のような「九九歌」が言い伝えられている。「一九・二九:人に会っても寒いので袖から手を出さない。三九・四九:氷の上をつるつる滑りながら歩く、一番寒い頃。五九・六九:川沿いに柳を眺める、芽が膨らんでくるよう。七九:氷が解ける、どじょっこも待ってるかも。八九:雁が戻ってくる、燕はいつ来るのかな。九九:寒さ消え陽春となり、周りは緑に包まれる。九九に一九足す頃は日本もお彼岸となり満ちれば春分!」。

「九九消寒図」を描くことは、昔からの北京の習慣らしく、『燕京歳時記』にも記されている。しかし、それより前の明王朝(1368~1644年)の時代の北京の風景、風俗、行事、故事、人物などを記した『帝京景物略』にも、次のように書かれている。「冬至に白い梅の花一枝を画く。花弁八十一個、九つの花を作り、日ごとに花弁ずつ染める。花弁が全部染め終わって、九九が出現すればもう春は深くなっている。これを九九消寒図という」。北京の寒さは「一九」つまり最初の花あたりから厳しくなり、「三九」「四九」あたりが最も厳しく、それから少しずつ春に向かっていく。「九九」では春の到来、冬至から数えて九九八十一(9*9=81)で春、花弁を毎日一つずつ塗り絵のように塗りつぶしていく。「九九消寒図」は実は大自然の移り変わりをかなり「科学的」に表しているのである。

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