重陽節の慣わし 菊花茶と菊花酒を飲むこと

2013-10-09

その昔、重陽節には高台に登り、菊を愛でていた。また、酒を入れた銚子を持って山の上で食事をしたり、菊花酒を飲んだりもした。

中国には、2000年以上の菊の栽培史があり、その品種は3、4000種にもなる。秋風が吹きわたり、花々が枯れたころに、白や黄金、赤紫の色の菊が咲きほこり、輝くように美しくなる。晋代の詩人・陶淵明は、菊の愛好家であった。「菊を採る東籬の下、悠然として南山を見る」という田園暮らしに親しんで、菊園をひらいていた。重陽節には菊の花が満開になり、友人を呼んで菊を愛でた。うたげが終わり、客人が帰るときには、菊を採って贈ったという。

人々が菊を好むのは、その美しい花を愛でるばかりでなく、寒い晩秋に咲くという高貴な徳を称えるためでもある。そして、寒さや霜に負けない菊を「不老草」であると見なして、長寿を意味する「延寿客」と別称している。こうして民間においては、菊を愛でると長生きできると考えらるようになった。そのため、重陽節には高いところに登ったり、菊園で菊を観賞したりするのである。

また、菊の花は漢方薬の一種であり、熱を下げて毒を消し、視力をよくし、「風」(古代、漢方医学で病因と考えられていた六淫の一つ)の病を取り除き、肝臓や肺にもよく、腎臓の効力を強める働きがあるとされている。菊の花は食べることも、飲むこともできる。2000年以上前の詩人・屈原は「夕べに秋菊の落英(しぼんで落ちた花)を餐す」と詠み、陶淵明は菊花の茶をいれて、客をもてなしていた。今では、かぐわしく、体にもよい菊花茶は、レストランや家庭での一般的な飲み物となっている。菊の花で作った「菊花餅」「菊花火鍋」などは、たいへんに人気がある。

重陽節に菊花酒を飲むという慣わしは、遅くとも晋代には広まっていた。その醸造のプロセスとは、満開の菊の花を、葉や茎のついたままモチキビとともに醸造し、じっくりねかせる――というもの。翌年の重陽節になれば、飲むことができるという。菊の花や葉、茎には、いずれも病を取り除き、健康な体にする効能がある。そのため、この菊花酒も寿命をのばす「長命酒」であると見なされている。

民間では今でも、重陽節に菊花酒を造るという習慣がある。中国のことわざにも「9月9日これ重陽、菊花にて酒を造りて、満缸(甕)香る」とある。ところが、浙江省温州市の菊花酒は、いささか異なる。菊の花を煎じてしぼり、その汁を酒に入れるか、酒の中に花びらをまく。いずれにしても菊の香りが漂い、かぐわしい酒である。

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