中秋節の月餅

2013-09-10

中秋節の際に月を祭るときには、必ず月餅やくだものがなければならない。またこの日には月餅(中国特有のお菓子=読み方は「ユエビン」)を食べる習慣があり、また月餅を贈り合う習慣がある。月が丸い=家族円満とかけ、家族が集まって一家団欒の時間を過ごしたりする。この日の夜は一家団欒して、庭に供え物をならべ、月を拝んで月見をしたり、月餅やくだものを食べながら、家族団欒や豊作を祝うのである。

月餅はいつごろ生まれたのかいろいろと諸説がある。南宋の『武林旧事』(宋代・杭州の繁盛記、周密著、10巻)には、すでに「月餅」という表記が出てくる。その後、明代(1368~1644年)になると団欒の意味を表す月餅は、中秋節の供え物や民間の贈答品として作られていたようである。

菓子屋が作る月餅は、多くが嫦娥、広寒宮、玉兎などのデザインになっている。または「中秋快楽」などの縁起のよい言葉を刻んだ月餅の型に、材料や餡を入れて、それを押しつけ、焼きあげたものである。各地方によって、使う餡や風味が異なるために、月餅の種類は200以上あるといわれている。

月餅を食べるときにも、注意することがある。ある地方では普通、月を先に祭って、それから月餅を食べながら月見をする。月餅は、ふつう家族の人数によって均等に切り分けるのであるが、それは一家団欒を意味している。しかし武威市での慣わしはそれとは大きく異なり、夜空の満月と世の中の団欒を象徴する月餅は、中秋節の夜に絶対切り分けてはならないとなっている。翌日になり、月が欠け始めてから、ようやく切り分けて食べるのだという。さまざまな意味を持つ月餅ではあるが現在の中秋節では月餅はただの贈答品となってしまい、パッケージもますます派手になってきている。

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