中国の吉祥(縁起)文化について

2013-09-09

吉祥(縁起)文化とは、日常生活や吉日の儀式といった特別な場面において、言葉や図案、絵、物などに表されている。

一般庶民の吉祥文化は実に多彩であり、生産、生活、生命といった各方面におよんでいる。例えば「五福」とは、「福・禄・寿・喜・財」を指し、人生における幸せを追求している。中国の漢字の発音が同じか、あるいは近いことから意味を取ることが多い。たとえば「蝙蝠」(こうもり)の「蝠」と「福」は同音であるため、「五福」は5匹の蝙蝠によってたとえられている。

中国の一般家庭には「五福和合」という吉祥図があり、5匹の蝙蝠が蓋付きの円い「盒」(容器)の中に一斉に飛んで入る様子が描かれている。「盒」と「和」、「合」は同音であるため、この図には、「五福」がすべて揃い、家庭が円満になるという意味が込められている。

また、イメージによって気持ちを表すこともある。例えば、「吉祥喜図」は「喜び」に関係するイメージを描いた絵である。よく知られているものに「喜在眼前」(喜びは目の前に)があるが、これは対になって飛んでいる(あるいは立っている)2羽のカササギが真ん中にある古銭の絵を共に見ているというものだ(かささぎは中国語では「喜鵲」といい、「喜在眼前」の「喜」に当たる。「銭」は中国語で「前」の発音と同じなので、「前」に当たる)。

イメージが生き生きと描かれ、奥深い意味を持つこれらの絵には、縁起と幸福を願い、渇望する人々の気持ちが表現されている。

伝説を元にしたものもある。例えば、龍や鳳凰、麒麟はいずれも神話や伝説に現れるもので、龍鳳の文様や「麒麟送子図」(麒麟が子を運んでくる図)などは非常に人気が高い。

中国の広く豊かな文化の中には、吉祥文化は多種多様のスタイルがあり、人々の生活に大きな影響を与えている。その奥底は非常に深くて、詳細に研究していくとさらに面白くなってくる。

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