中秋節にふさわしい曲

2013-09-06

今年の9月19日は旧暦では8月15日にあたり、中国の伝統的な祝日・中秋節になる。中国では中秋節に秋の収穫を祝い、家族が集まり、美しい満月を眺めて、月餅などのお供えものを家族で分けて食べる風習が、古来より続いている。この日の満月は、一年中でもっとも明るく、もっとも丸いとされ、中秋節は月の祭りとも呼ばれている。

今回は月をテーマにした、中国各地に伝わる月に関係する音楽をご紹介。「但愿人长久(但だ願わくば、人長久に)」、「彩雲追月(彩られた雲が、月を追う)」、「在銀色的月光下(銀色の月光の下で)」、「月光下的鳳尾竹(月明かりの鳳凰竹)」などの4曲。皆さん、中秋節の夜に、月見をしながらこれらの美しい曲に耳を傾けてはいかがでしょう?

1曲目「但願人長久」(但だ願わくは人長久に)

中国では、古くからの伝統で、多くの文人がこの中秋節に酒を飲みながら、月見をしたり、詩を作ったりする。そうした中秋節の月を讃える歌が今でも伝えられている。その中で宋の詩人蘇軾の詞『水調歌頭』は月を詠じた千古の絶唱だと言われている。詞の中にはいくつもの名句がある。特に「但願人長久、千里共嬋娟。」(人生は月と同じく、つねに円満ではないけれど、たとえ、千里の距離を離れていても、この月の輝きを共に眺めていることを願うのみだ)という最後の数句が特に有名だ。有名な台湾の歌手・テレサテンが歌った「但愿人长久」という歌は蘇軾が作った『水調歌頭』を基に作曲されたものだ。テレサテンの甘く優しい歌声はこの古典詩の落ち着いた雰囲気をうまく表現している。

2曲目「彩雲追月」(彩られた雲が、月を追う)

曲は中国の作曲家・聶耳と任光が1935年に作曲したもので、その軽快なメロディーは、祝日の夜、一家団欒の喜びを生き生きと表現し、広東音楽の代表曲の一つとなっている。また、この曲は「南の花嫁さん」というタイトルで、歌謡曲として昔、日本でも大ヒットしているそうだ。曲の中で、笛、琵琶、二胡の美しい音色が叙情的に主題を奏でているが、この旋律は澄んだ秋の夜空で月と雲が追いかけっこをしている情景をうまく表現している。

3曲目「在銀色的月光下」(銀色の月光の下で)

この歌は作曲家・王洛賓がロシア族に伝わる美しいメロディーをアレンジした作品だ。若者が自分を裏切った恋人を追憶し、果てのない思いを月の光に訴えている。

4曲目「月光下的鳳尾竹」(月明かりの鳳凰竹)

この曲は「葫芦絲」(フールース)による名曲だ。「葫芦絲」は中国西南部少数民族の楽器で、笛の一種である。曲は美しい月夜、タイ族の若者男女が優しい歌声でお互いの気持ちを伝え合う場面を表している。「CRI日本語版」

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