中国のお盆

2013-08-22

日本では、一連のお盆の行事も終わったころだろう。日本のお盆は祖先の霊を祀る行事だが、中国のお盆は地域によって、風習がかなり異なる。

中国ではお盆のことを、盂蘭節、中元節、又は鬼節とも呼ばれている。春の清明節と同じく、中国の中元節も先祖を祀る重要な日だ。田舎に暮らしている人は、必ずと言っていいほど先祖のお墓参りに行く。しかし今では、都市部に暮らしている人が増えて、お墓参りに行くのも中々大変になってきた。そこで、十字路のまわりでお線香を炊いたり、紙で作ったお金を燃やしたりしている。十字路は四方八方に通じているということで、いち早く天国に届くと信じられていたためだ。しかし、火事が起きる可能性も高いので、今では法律で禁止されている。

また、この日は、閻魔(えんま)大王が冥界(めいかい)の門を開け、冥土の鬼の魂がこの世に出てくるという言い伝えがある。日本では鬼と聞くと、悪いイメージがあるが、中国の鬼節の鬼は、悪い意味だけでなく、亡くなった人を意味したり、悪さをしない鬼のことも指す。こう言った色々な鬼達が鬼節にやってくるといわれている。かつて、この考えは、迷信として非難されたこともある。しかし、今はまた、中国の伝統文化のひとつとして人々の目に映っている。

お盆は、死後の世界に畏敬の念を持ち、あらためて生きていることに感謝をする機会なのかもしれない。

北京旅游网

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