中国人の大学生は、8割以上の割合で大学の宿舎に住んでいる。大学によって「男子寮」「女子寮」と別れている場合と、同じ寮の中で「男性階」「女性階」と階によって別れている場合がある。こうした密接な集団生活の中で、男女の恋愛が生まれないはずはないのは、どこの国でも一緒である。国によって出会い方はそれぞれではあるようだが。
クラスメートなどの友達から発展していく場合と、大学構内などでタイプの女性を見つけてそれを追っかけていく場合などがあるようである。
中国の大学においても理系は男子が多く、文系は女子が多いという構図は日本と変わらない。しかし、中国の場合はこれが日本以上に極端な大学が多い事には驚かされる。例えば、北京にある有名大学の清華大学は、完全な理系大学であるが、9割男性というクラスも珍しくない。一方で日本語学科などの完全文系ともなれば、9割女性といった状況も決して珍しくない。こうした学校同士は、知り合い同士を介してお互いに男女が会食する「合コン」のような事も日常的に行われ、日本よりも付き合う割合は高いと考えられる。
多くの学生たちは、それまで親や親戚から高校まで熾烈な受験戦争に耐えてきたために、大学に入ってからかなり開放的な気持ちになっている。その開放的な気持ちの中で、今までしたことがない「初めての恋愛」を経験する大学生も珍しくない。「初めての恋愛」は「この人しかいない」と思ってしまうので、中国の大学生の恋愛は、とても深い付き合いのものが多いと感じる。
例えば、クラスメートが付き合ったらクラスメートや先生の目も気にせずに2人仲良く隣に座ったりするし、食事も自習も全て一緒にするという事は珍しくない。また、クラスが違っていた場合には、彼女が何故か彼氏のクラス会に来ていたりする事さえあり、それを周りは何とも思って居ないで普通の事だと思っている。何故ならば、大学のクラスにそうしたカップルが必ず何組かはあるからである。
初めからほとんどの場合は男性がおごるが、慣れてくると女性も出すようになってくる。どちらも大学生であって立場が同じであるために、お互いの財布のうちは知れたものだという認識はお互いが持っているので、男性がおごり続けるという事はあまり多くない。ほとんどアルバイトをしない(出来ない)中国人大学生は、日本人大学生ほど遊びが華やかではないので、付き合っているからと言って娯楽施設に行くような事はほとんどない。大学構内のベンチに座っていちゃいちゃしたり、一緒にどこかにバスで出かけて散策したりして、好きな人と一緒に居る事が大切だと思う純粋さがある。