中国人と付き合いがある際、男性が女性に対してお金を支払うというのは当然という考え方が浸透しているように思われる。それが面子を大事にする中国では当たり前の事であるし、日本人のように店員の前で割り勘にするのは格好悪いと彼らは思っているようである。
ただし、一般的な中国人男性の月収はそれほど高くなく、一般的に北京のような大都会であっても2000元から5000元である。この収入で相手におごるとなると、日常生活ではかなりの我慢を強いられる事になるハズなのであるが、多くの中国人男性はおごる。これは、おごられたらおごり返すという彼らの暗黙の了解があり、そうした事が守られているからであろう。
また、彼ら中国人が国営企業である場合には、住居費や保険などの福利厚生が手厚く、これが収入と同程度にあるという場合もあるためとも思われる。
そういった場合には、かなりの部分を食費として使えるために、みんなと一緒にする食事にお金をかけても楽しもうという雰囲気がある。「ご飯を食べましたか?」と挨拶代わりに尋ねるのは中国らしい習慣といえるだろう。
中国で財布を取り出すときの動作も日本とは異なっており、日本人男性が後ろを向いてこっそりお金を取り出すのに対して、中国人男性は人に見せびらかすがごとくに財布を堂々と広げながらお金を取り出す。もっとも、財布を見せびらかすほどにお金を持っている中国人はほとんどおらず、財布を持ち歩かない中国人の方が圧倒的に多い。