中国の南北ちまきについて

2013-06-07

ちまきは地域によって形と味にちがいが出る。北方ちまきは一般的に、アシの葉を巻いた漏斗状だ。アシは細長く厚みがないので、ひとつのちまきを包むのに2、3枚重ねる必要がある。あんには餅米、きびなどを入れる。ナツメを入れることもある。素朴な甘さのあんが普通で、アズキあんが多いが、ナツメであんを作ることもある。きびなど粘りのある穀物で封をし、細いひも、あるいは草(北方では伝統的にスズムシソウを用いる)で結び、角錐の立方体を形作る。ゆでた後、温かいままでも冷やしても食べることができる。葉の爽やかな香りがひろがる。米には一般的な米が用いられることが多い。

しかし近代以降、北方のちまきも南方と同様、4つの角のちまきとなった。もっとも味は多くがナツメ(大棗、小棗、金絲棗)、あるいはアズキあんで、甘いものが主流で、塩味は少ない。北京ちまきは大きく、ひねった四角形あるいは三角形だ。北京のちまきは大きく3種類に分かれる。ひとつめは餅米のみで作った白ちまきで、白砂糖をつける。これに薔薇の絞り汁やモクセイのあんを加えると、その香りで食欲が増す。ふたつめは餅米の中に紅ナツメ(干しナツメ)2、3粒を包んだもので、「小棗ちまき」と呼ばれる。食前に冷蔵するため、清涼感が味わえる。そして「アズキちまき」。華北地区にはもうひとつ、餅米の代わりに黄きびを使い、あんの材料に紅ナツメを用いるちまきがある。十分蒸した後、黄色く澄んだきび餅のなかに鮮やかな赤いナツメが入っているのである。

南方にはクマザサの葉で包んだちまきが多く、アシの葉を使ったものもある。ちまきの形は三角錐で、大きめだ。あんにはもち米に肉、アズキなどが混ぜられ、甘かったり、塩味だったり、肉汁の味付けのものがあったりなどさまざまな味わいだ。なかでも「嘉興肉ちまき」は最も有名だ。南方ちまきには主に肉ちまき、ナツメちまき、栗ちまきなどがある。肉ちまきは豚の赤味の肉を醤油にしばらくねかせた後、同じく醤油に浸した米(または蒸した純白の餅米を直接用い)で包む。最近では豚の脂身を適量加えることが多くなり、食感がより深まった。このほか、卵黄肉ちまきもある。ちまきの中に煮たアヒルの塩漬けの卵黄が入っている。ちまきを作る際のもち米には、水に浸したアズキもしくは緑豆を混ぜることが多い。「人民網日本語版」

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