端午節の香り袋とその他

2013-06-04

もうそろそろ端午節である。この時期は生薬を売っている中医薬局もにわかに忙しくなってくる。香り袋も、端午の節句で特徴のある文化のひとつである。端午節には、日本の「お守り」袋ぐらいの大きさの入れ物に、香りのする生薬をいれる風習が残っている。実は、端午節に「香嚢」とよばれる香り袋を首からぶら下げたり身につけたりする習わしがあるからである。時に子供につける習慣があり、魔よけや病気よけの意味合いがある。

一般に蒼朮・丁香・白芷・甘松・細草などの生薬を入れるが、地域によっては雄黄・朱砂などを使うところもある。さらにヨモギを蚊などの虫よけに使う市民などもいて、一時スーパーなどでも端午節関係の物品が品切れになるところもあった。

それに、地方では、雄黄をお酒につけて暦5月5日の端午の節句に「雄黄酒」を飲むという習慣もある。生薬としても使われる植物の菖蒲・ヨモギは、この時期になると市内の市場に登場する。1束1元ほどで手に入り、一般に玄関先に厄除けとして飾る風習がある。厄除けのほかにも、虫除けの作用もあり、菖蒲・ヨモギを玄関においておくと、なんともいえない不思議な匂いがする。菖蒲の葉っぱはナイフのように鋭いために、鬼避けにもなる意味合いがある。ヨモギは、中医学ではお灸にも使われる。端午の節句では、ヨモギに火をつけると、その煙は虫を駆除する働きもあるといわれている。この習慣は、多くの田舎や地方で今も残っている。

上述した端午節の「香り袋」・「雄黄酒」」・「菖蒲・ヨモギ」は、いずれも本当に魔よけと解毒・殺虫の作用があるというわけではないだろう。しかしそれらの習わしは、やはり夏に入って体の健康を保つため出てきたものではないだろうか?古代中国人の知恵と詩の趣に富むロマンスを反映していると私は思う。

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