旅行に行く前には、様々な旅行サイトで嫌という程の情報を検索するとことから始めるのではないでしょうか。今回は、そんな時に使える単語集です。
早速「预定房间」(部屋の予約をする)というページから、旅行先のホテルの予約をしましょう。
最近では、「缤客(Booking.com)」や「爱彼迎(Airbnb)など宿泊予約プラットフォームの普及によって、言葉が通じなくても、ネットで宿泊先の予約ができるようになっています。ですが、海外の宿泊先予約にAirbnbなどを利用する場合には、家主と現地の言葉で交流する必要が出てきます。アプリなどにもまだそこまでの翻訳機能はないので、コミュニケーションは必然的に英語になってくるわけです。ですから、初めての方、或いは現地の事情を把握できていない方には、「星级酒店」(星評価のあるホテル;Star rated hotel)がおススメです。
中国では、様々な国と同じように、ホテルを「星(ほし)」で評価する制度があります。この「星级酒店」は、国家や省レベルの観光局が、建物や設備及びサービス項目の多寡によって一定の評価を与えた宿泊施設ということになります。宿泊施設というのは、一般的に何とか「宾馆」、「酒店」、「旅馆」、「旅社」、「度假村」、「俱乐部」、「大厦」、「中心」などと名づけられています。ちなみに、「旅馆」、「旅社」に星がつくことはありません。中国の事情があまりよくわからなくて、言葉に自信のない方には、「四星级」(四つ星・フォースター)以上の宿泊施設の方が色々な意味で便利なのではないかと思います。もちろん、少し値段も張ることになりますが、便利というのはお金を払って買うものですから、仕方のないことですね。
さて、お部屋の宿泊価格のことを「房价」(ルームレート)と言います。実は「房价」は不動産価格の意味もあるのですが、宿泊先の予約というシチュエーションでは、宿泊先で1晩泊まるための値段になります。そして、部屋を予約する際には、部屋の種類を選びます。中国では、特に説明がない場合、「标准间」(スタンダードルーム)を選びますが、これは一つの部屋にシングルベッドが二つ置かれている部屋を指します。日本でいう、ツインルームですね。
その「标准间」とあまり変わらない値段の部屋には「大床房」がありますが、一つの部屋にキングサイズのダブルベッドを一つ置いたものになりますので、予約する際には、気を付けたいです。一人で大きなベッドに寝転がりたい方にはオススメですが、どなたかと一緒に出かける場合には、一緒のベッドで寝ることになりますので、しっかりチェックしましょう。
ほかにも、「豪华间」「高级间」と呼ばれるスーペリアルーム、「套房」スイートルーム、「家庭套房」ファミリースイート、「皇室套房」ロイヤルスイート、「总统套房」プレジデンシャルスイート「蜜月套房」ハネムーンスイートなど色々ありますが、基本的によく使うのは「标准间」でしょう。
どの宿泊先も予約が成立すると、確認のメールが届きます。これをしっかりプリントアウトするか、スマホに保管しておくことが大事です。万一ホテル側の手違いで記録がなかった場合、入住(チェックイン)すらできなくなりますので、要注意です。
それからもう一つ、予約時に確認すべきことは、「早餐」(朝ご飯)が「房价」(ルームレート)に含まれるかどうかです。それはよく「含早餐」或いは「含早」と言いまして、朝ご飯が含まれるという意味になります。これには、含单早(一人分)含双早(二人分)という区別もあります。また、中国の場合、日本と違って料金は部屋単位になりますので、一人で泊まっても二人で泊まっても値段はほぼ変わりません。もちろん、食事がついている場合はちょっと変わりますので、どこで食べるのがベストかを考えて選びましょう。
これらの確認が済んだら、今度は正式に予約(つまりは決済)に進みます。クレジットカードの番号などを入力して決済するのは、日本のサイトなどでもおなじみですね。
また、万が一のことで旅行に行けなくなったり、また、気が変わったりした場合、キャンセルすることもありますが、予約をキャンセルする場合には、「取消预定」と言うページに進む必要があります。また、キャンセルの時期によっては、違約金を取られますので、ご注意ください。
変更がなく、予定通りに旅に出る場合、予約確認のメールをしっかり取っておきましょう。チェックインの時、何かトラブることもありますし、外国で困った時は最悪の状況になりますので、万全の備えが必要です。
さて、先ほども少しお話ししたチェックインですが、中国では、「入住」「入住登记」と言います。旅先のホテルに入って、まず見えるのは「大堂」(ロビー)。そこにある「前台」(フロント)でチェックイン「入住登记」をします。そこで、「住宿登记表」、(宿泊登録フォーム)に記入し、ルームデポジットを払えば手続きが完了しますが、団体客の場合、一人一人この「住宿登记表」を記入しなくてもいいところもあるようです。また、中国のホテルでは、パスポートを預かってスキャンすることで「公安局」への宿泊登録を行います。これには少々お時間がかかりますので、ちょっとだけ辛抱が必要です。
さて、ホテルにお勤めのスタッフの皆さんですが、管理職を除いて、「服务员」(サービススタッフ・伝統的には服務員)と呼ばれます。具体的に言いますと、フロントを担当している人は「前台服务员」、部屋の掃除などをする人は「客房服务员」などのように、彼らが担当している場所の名称を「服务员」の前につけるだけでOKです。ですが、ホテルの入り口に立っているベルボーイ、ベルガール、ベルスタッフは「门童」、荷物を運んでくれる人は「行李员」(ポーター、普通はベルボーイが担当)と、専門の名称があることがあります。
「行李」は飛行機編で説明しました。荷物のことです。したがって、「行李车」はラゲージカートのことをいう言葉です。ちなみに、トランクとスーツケースは中国語で「行李箱」或いは「旅行箱」と呼ばれますが、長い取っ手がとび出すタイプのキャリーバッグは「拉杆箱」と呼ばれます。飛行機によく持ち込まれるのはこのタイプが多いですね。
宿泊する際には、ルームサービスを注文することも多いのではないでしょうか。これは「客房服务」と言います。そして、朝のモーニングコールは「叫早」「叫醒服务」という風に言います。これは電話で自動設定できるホテルもあります。
いよいよ、滞在が終わり、ほかの場所へ移動、或いは帰国する際には、「退房」チェックアウトをします。その際に、忘れ物をしないようにチェックするほか、フロントにキーを返還することを忘れないようにしましょう。
「中国国際放送局」より