中国詩勉強、杜牧・「独酌」

2018-07-04

作者、牧牧は晩唐の詩人。現在の陝西省西安の人。杜甫を「老杜」と呼んで、この杜牧を「小杜」ともいいます。歴史や風雅な景色を詩にしました。中でも「江南の春」はとても有名で、江戸時代以降、日本でも好まれました。タイトルの「独酌」は、一人酒ということですね。とっくり片手に一人で日本酒と言うのは、なんだか冬が似合う気がします。窓の外は、風混じりの雪とは、ずいぶん寒そうです。でも炉を擁してと有りますから、炉のある部屋で暖を取っているのでしょう。始めに風雪の文字があったので、逆にずいぶん暖かそうに感じます。酒缸を開くの酒缸はお酒の甕です。ますます、身も心もぬくぬくしてきますね。ここまでは、きっと作者の様子でしょう。後半は、風雪の中、船にいる漁師のことです。船の中で眠るのですが、こちらも不思議と寒さを感じません。ぬくぬくとした室内でお酒を一人飲んでいる自分と、船にいる漁師。自分の方がよくて、漁師はかわいそうという雰囲気はなく、どっちがいいのか・・・と自分に問いかけているような詩です。無いものねだりかもしれませんね。でも、傲慢な感じはなく、私は、むしろ杜牧の優しさを感じます。

「中華網日本語版」より

中華網日本語版

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