
作者、陶淵明は東晋の詩人。潯陽(じんよう)現在の江西省九江市(きゅうこうし)の人。役人生活を嫌って、最後には故郷で、酒と菊の花を愛し自適の生活を送り、田園詩人といわれました。古来、日本にも影響を与えました。今回、紹介した「勧学」は、自由に自分の思いを綴った詩、十二句からなる雑詩の後半の四句です。「盛 年」は、血気盛んな年頃、若い頃。「晨」は朝の意味です。勉め励むと書く「勉励」は、充実した時間をすごすことです。勉強の勉の字があるので、私は若い頃、その意味は「勉強しなさい」だと思っていましたが、この雑詩の前半をみると、そうでもないようです。前半では「人生には植物のような根のような拠り所がない。風に舞う路上のほこりのようなものだ。分散してもとの姿を保ち得ない。この世に生まれたからには、全ての人が兄弟のようなもの。血縁にこだわる必要はない。嬉しい時には、楽しくたっぷりの酒を近所の人と一緒に飲もう。」とあります。とすると、今回紹介した後半の「勉励すべし」の勉励は勉学にではなく楽しめる時には、思いっきり楽しみなさいということなのだと今は理解しています。「時に及んで 當に勉励すべし」は、学生だけでなく、全ての人に問いかけている言葉のようです。残り僅かな今年の夏。思いっきり楽しみましょう。
「中国国際放送局」より



