故宮・戯曲館でみる皇室の娯楽

2017-08-31

今の時代ではスマホとインターネットさえあればどこでも時間を潰せる。科学が進歩し、情報が溢れる時代だから、テレビを見たり、ゲームをやったり、SNSを見たりして、ついつい時間が過ぎてしまう。しかし、昔の人にとって娯楽は限られていて、特に中国の皇室では時間や金に余裕があり、よく集まってイベントをやっていた。その中、特に人気があるのは戯曲観賞だった。

戯曲は中国の古典的な演劇で、「戯」は舞踊や雑技、「曲」は歌の意味で、劇中に舞踏や歌謡が用いられることを特徴とする。京劇はその代表の一つだ。北京の故宮博物院では「戯曲館」があり、清の時代の宮廷戯曲に使っていた衣装や舞台道具、戯曲の史料などが展示されている。

清王朝を築いたのは遊牧民族だった満族だが、従来では焚き火に囲んで踊るという習慣があったが、安全面も考え、規則正しい宮廷中では制限され、また漢民族の文化にも影響されてから戯曲を見ることへと嗜好が変わった。

特に乾隆帝の時代では国は安定し、国庫が充実していたため、加えて乾隆帝は大の派手好きで、宮中の戯曲も大きく発展した。豪華な衣装や舞台セットで、新しい演目も次々を上演した。また、当時からも戯曲は宣伝手段の一つとして、創作中には皇室への忠誠などの内容も加われ、教育的な目的で朝廷の大臣を招いてそれを見せたという。

故宮の戯曲館では、戯曲で使われていた多くの文化財が保存、展示されている。演目の脚本、戯画、楽器、衣装が展示され、戯曲の歴史を通して、当時の皇室の生活ぶりも伺える。

<INFO>

展示場所:故宮博物院の珍宝館内にある戯曲館

故宮博物館営業時間:8:30~17:00

(*16:00チケット販売終了、16:10以降は入館禁止)

ホームページ:http://www.dpm.org.cn/pavilion/225321.html

*情報は「故宮博物館」の公式サイトから

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