世界大ヒット映画に登場する中国の絶景 神農架、張家界など

2016-07-07

映画「紅いコーリャン」(1987年)は、中国映画史上で最も偉大な作品の一つ。フランスの権威ある映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」で年度映画ベスト10に選ばれたほか、1988年の第38回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞、2005年には香港映画金像賞で、中国語映画百年百大中国語作品の第一位を獲得した。人民日報海外版が報じた。

同映画のロケが行われた寧夏回族自治区の映画村・鎮北堡西部影城ではこのほかにも「牧馬人」(81年)や「黄河謡」(89年)などの国際映画祭受賞作品や「チャイニーズ・オデッセイ(原題:大話西游)」(95年)、「ドラゴン・イン/新龍門客棧(原題:新龍門客棧)」(92年)、「処刑剣 14BLADES(原題:錦衣衛)」(2010年)、「トレジャー・オブ・エンペラー 砂漠の秘宝(原題:刺陵)」(09年)など、ヒット作200作品の撮影が行われてきた。中国の映画スターの多くが、これらの作品に出演したことがきっかけで世界的にもスターダムな地位に登りつめたため、この映画村は「中国映画が世界に進出した原点」と言われている。

「黒衣の刺客(原題: 刺客聶隱娘)」(15年)を見たことがある人なら、山に抱かれた湖が霧に包まれている景色や枯れた木が立ち並ぶうっそうとした林の景色に強い印象を受けただろう。湖が出てくるシーンのほとんどは、湖北省神農架の大九湖国家湿地公園でロケが行われた。大九湖は、「雲の間の湿地、天の上の九湖」と称されている。同地は、平原の間に湖が点在する景勝地で、9つの湖が17平方キロの平地に散在している。周囲には高い山が広がり、遠くには山、近くには霧が立ち込める湖、平原は見渡すかぎりの低木という、幻想的な絶景となっている。侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督はこの景色に一目ぼれ。「この景色なら大金をかけても撮影する価値がある」と語った。

14年前、仏カンヌ国際映画祭でワールドプレミアを行い、翌年の第73回アカデミー賞では外国語映画賞を受賞した「グリーン・デスティニー(原題: 臥虎蔵龍)」は、世界中の人々に、中国一の竹林と言われる浙江省安吉県の「大竹海」の魅力を伝えた。印象深かったのは、周潤發(チョウ・ユンファ)演じる剣の名手・李慕白と章子怡(チャン・ツィイー)演じる貴族の娘・玉蛟龍が竹林で戦うシーン。彼らが繰り広げるのは戦いではなく、竹の海の中で披露される舞のようで、そのエレガントな美しさで、見る人を魅了した。

製作費が2億6100万ドル(約261億円)にもなった米SF大作「アバター」(09年)は、中国でも大ヒット。上映後、瞬く間に洋画の興行収入記録を塗り替えた。同映画では先住民族ナヴィが住む衛星パンドラに、特異な磁力によってできた、浮遊する「ハレルヤマウンテン」があった。ジェームズ・キャメロン監督によると、「ハレルヤマウンテン」は、中国の黄山を参考にしたのだという。しかし中国のネットユーザーからは、湖南省張家界にある景勝地「南天一柱」に似ているとの声が上がった。どちらにしても、「アバター」は、中国の景色にインスピレーションを受けており、登場する浮遊山、森林の樹木、大きな滝などの画面から、中国の山や水景色の雰囲気が伺える。

「人民網日本語版」

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