泥人形

2012-09-26

「泥塑」は中国の伝統的な民間工芸品で、長い歴史がある。日本語では「泥人形」と言う。泥を原料とし、人物や動物を形作る。着色した泥塑は「彩塑」と呼ばれている。中国の「泥人形」の起源については、4千-1万年前の新石器時代までさかのぼることができる。漢代になると、「泥人形」は主要な芸術品のひとつになった。唐代は「泥人形」にとって芸術発展のピークに達した。宋代まで発展を続け、それ以後も宗教を題材とした大規模の仏像は繁栄し、小型の泥人形のおもちゃも進化を遂げ始めた。現在でもなお、泥人形、特に小型のものは人気があり中国各地至る所で作られている。その中でも江蘇省無錫恵山、天津の「泥人張」、陕西省風翔県、河北省白溝鎮、山東省高密市、河南省浚県、河南省准陽県、北京などの泥人形は有名。

作り方

泥人形用の泥は一般的に粘性のあるきめの細かいものが使用される。泥の粘り気を強くするため、綿花、蜂蜜などを加え、また何回も叩き、捏ねる。それから、彫ったり、捏ねたりして、形を作る。形が出来上がったら、直射日光を避けて、自然乾燥で完全に乾かす。十分に乾燥したら、窯にいれて700度前後で焼き上げる。窯から出して冷ました後、泥人形に磨きをかけ、色付けする。

流派

清代以降、中国の泥人形は北方、天津の「泥人張」と南方、江蘇省無錫の「恵山泥人形」の二派が代表的だ。「泥人張」は天津泥人形の開祖の張明山のことを指す。その作品は極めて写実的かつ精緻であり、人物の造型や喜怒哀楽の表情がリアルに表現されている。恵山泥人形の歴史は明代初期にさかのぼり、約400年あまりの歴史をもっている。そもそも恵山泥人形は、江蘇省に伝わる江南劇「昆曲」の人形を作ったことに端を発している。恵山泥人形はおおまかに精貨(工芸品)と粗貨(大衆用)の2種類に分けられる。典型的な作品は、幸せの象徴であるまるまるとした童「阿福、阿喜」だ。表情が素朴で色彩が美しく、そのためとても人気がある。この他にも、陕西省凤翔県、河北省白沟鎮、山東省高密市などは庶民の泥人形の重要な産地となっている。

北京旅游网

モデルコース
人気おすすめ