お茶・黄金桂(おうごんけい)

2012-12-29

黄金桂(おうごんけい)は中国茶の一種。烏龍茶などと同じ青茶に分類される。青茶は半発酵茶ともされるが、発酵度は茶の種類ごとに異なっており、黄金桂は比較的発酵度を低くして製造される。そのために水の色は薄く、まさに黄金色である。また、かすかに桂花(キンモクセイ)の香りがする。黄金色の桂花の香りを持つお茶ということで、黄金桂と呼ばれる。

主な産地は鉄観音の産地として有名な福建省安渓県。味はすっきりとしながらもふくよかで、わずかな甘味があり飲みやすいお茶。ややカフェインが強いため、茶に酔うこともあるので注意が必要。

黄金桂は、産地福建省では鉄観音とくらべてあまり評価されていない。どうしてだろうか?それは福建省のお茶好きの人たちの茶の飲み方にある。福建省では、茶館で一日中気の合う友人と時間を過ごすなど、長時間お茶を飲む習慣がある。黄金桂は香りも味も華々しいのだが、スタートダッシュがはやいので「茶に酔う」ことになってしまう。「茶に酔う」とは胃が荒れたり、カフェインの作用により夜眠れないなどの表現である。福建省では黄金桂は高く評価されないせいか、価格も低く良い品を扱う店も少ないのだ。

「香りも味も華々しいが、カフェインが強い」という黄金桂の特徴は、日本茶の高級品や台湾高山茶の特徴にも似ているようだ。日本茶は濃く淹れたほうがおいしいと感じる人もいるのではないだろうか。日本のように忙しい暮らしのなかでは黄金桂はもっと評価されても良いのではと思う。良い黄金桂に出会ったときはとても魅力を感じるものだ。

中国では、青茶は特に疲労回復によいとされ愛飲されているが、黄金桂は青茶の中でも発酵度が低く、カフェインを多く含んでおり、利尿作用が高いことで知られている。カフェインは尿を自然に排出し、体内に溜まった疲労物質の乳酸を身体の外に追い出す働きがある。つまり、これは日常の中でできるゆるやかで自然なデトックスということだ。

北京旅游网

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