中国の名酒・綿竹剣南春

2012-12-13

剣南春は、四川省綿竹産の白酒で、酒精度は60度。剣南春は長い歴史をもっており、全国名酒にも選ばれた濃香タイプの酒。

唐代の開元年間から長慶年間(713~824)までの主なできごとを記載した李肇の『国史補』に当時の名酒が記されており、郢(湖北省)の富永、烏程(浙江省)の若下、滎陽(河南省)の土窖春、富平(陝西省)の石凍春に続いて「剣南之焼春」の文字が見える。唐代の人は名酒に春の字をあてていたようである。当時の剣南道は現在の剣門山脈以南の地である。

北宋の詩人、蘇軾(1036~1101)は、成都の南の眉山の人であるが、『蜜酒歌』という詩の序に、「西蜀道人・楊世昌がコクと旨味のある名酒を造ったので、この詩を贈る」というのがある。楊世昌は綿竹の武都山の道士なので、北宋の時代にも綿竹に美酒が存在したことがわかる。

その後、清代の初期に綿竹大曲酒の名が知られるようになり、百年後の乾隆年間にはすでにその名は中国全土に知れ渡っていた。また、有名な「諸葛井泉」の水で醸しているため酒質もおのずとすぐれていると伝えられている。

新中国成立後に設立された綿竹酒廠は、1958年、新しい大曲酒を完成させ、この千年以上の伝統を受け継いた酒名を「剣南春」と改めた。原料は五粮液と同じ高粱、糯米、粳米、小麦、とうもろこしである。

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